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160 あのコンビが、再び

おいちゃんが、聞き捨てならないことをいいました。

「さーにゃのしぇい?どちて?」
ゴラちゃんがサーヤのせいとは?さっぱりわかりません。

『あのな、あのマンドラゴラたちは』
マンドラゴラたち…たち?

『そう。マンドラゴラたちは、サーヤの出してくれた種から生まれたんだ』
な、なんですと?ガガーンっ

こそっ
『なんでかな?サーヤの後ろに雷が見えたような?』
『うん。私にも見えたわ。ピシャーンッて』
なんですか?クゥ、フゥ。

『甜菜だよ。なんでかわかんないんだけどな~甜菜だけ、何度かに一人?一匹?ずつマンドラゴラが生まれるんだよ』
は、はあ?そんな!?ガガーンッ

こそっ
『『あっ、また』』
気のせいですよ。

『びっくりしたんだよ~。ね~?』
ハク?
ぴゅいぴゅい『うん。はっぱがもぞもぞってうごいたの~』
モモが頭の上に手を伸ばしてユラユラ
風で動いたんじゃないの?
きゅいきゅい『そしたら、おててが、にょきってでて』
スイが勢いよく腕時計をシャキンッ
手?どこから?
『それで自分の腕の力で地面から、よいしょよいしょって抜け出して』
フルーが胸の辺りに両手出して地面を押すマネ?ぐぬぬぬぬっ
『しゅぽんって、地面から出たら二本足で、ぼくたちのとこまで歩いてきてね』
フルーが頭フリフリしながら歩くマネ?頭の葉っぱがゆさゆさ?
『いきなり』
『よろしくって』
『おじぎしてくれたんだよ~』
フィオ、ヴェル、アーブがそろってお辞儀ぴょこんっ
またまたみんなでふい~ってしてます。
妖精トリオが言う通りなら、すごく礼儀正しいのかな?

『しかもな、何も言ってないのに、畑仕事手伝ってくれてな~』
しかも、おいちゃんの言う通りなら、優しい働き者らしいです。すごいね。

『椎茸の榾木なんか、ほとんどトレちゃんとドラちゃんたちがやってくれたんだぞ』
そうなの?あんなに沢山、綺麗に並べるの大変!
「しょっかぁ。じゃ~あいがちょちなきゃ」
お礼大事です!
『明日、みんなで行こうな』
「あい!」
トレちゃんとゴラちゃんどんだけいるのかな?

『ねぇ?ジーニ様ぁ?マンドラゴラって、あんなじゃなかったわよねぇ?』
『確かに。もっと嫌な顔だよな』
『丸じゃなくて三角に近いはずですしね?』
マンドラゴラさんたち、白くてふっくら丸いカブみたいな感じでかわいいです。お目目も可愛いよ。
〖そうよね。でも、気にしたら負けな気がするわ〗
『『『たしかに(ぃ)』』』
大人たちのおめ目が変です。

「にぇーにぇー。じーにしゃま」
〖なぁに?サーヤ〗
「さーにゃも、ちゅちまほう、ぢぇきりゅ?」
やってみたいな~
〖もちろん!練習すればできるわよ〗
本当?それじゃあ
「あちちゃ、できりゅ?」きらきら
できるかな?できるかな?
〖そうねぇ、ゲンがやったっていう、土を掘り返すのなら危なくなくていいかもしれないわね。やってみましょうか 〗
「やっちゃあ!」
ジーニ様ありがとう!

『大丈夫ぅ~?ゲンより凄いことになったりしないかしらぁ?』
「うにゅ?」
結葉様?どういうこと?

『だってぇ、サーヤは愛し子よぉ?ゲンより凄いことが起こっても不思議はないんじゃなぁい?』
『そうだな』
『マンドラゴラ以外にも色々生まれたりするかもしれないですね』
ええ?おいちゃんには勝てないよ~。

〖 ……ま、まぁ、なんの魔法やっても何か起こりそうだし。予想がつくだけいいんじゃない?〗
『それもそうねぇ~』
『サーヤだしな』
『サーヤですしね』
なんですか?みなさん。サーヤだしって?

『そうだ、ジーニ様、明日はどのくらい、種作ってもらっていいんだ?』
おいちゃんが、そんなことよりってジーニ様に話しかけました。そんなことじゃないよ?

〖そうねぇ。土魔法の練習もするしね?今日と同じにしておいた方がいいかしらね?〗
『分かった。五種類、十粒だな』
「いっこじゅちゅ、しゅりゅいいっぱいは、めっ、にゃにょ?」
美味しいものはたくさんあるんだよ?
〖回数が増えると、それだけ負担が増えるから、あまりおすすめはしないわね~やっても、一、二種類位かしら〗
そっかぁ。じゃあ、仕方ないね。

『それにな、植物も受粉しなきゃいけないからな。ある程度、はじめは数があった方が成功率は上がるしな』
「あっ、しょっかぁ」
お父さんとお母さんが必要だもんね。

『それに、全部普通になるか分からないしなぁ』
「あじ?」
『違うぞ。味は心配してねぇよ。味じゃなくて』
味じゃないの?じゃあ何かな?
「あっ どらちゃんみちゃい、にゃりゅかもちりぇにゃいみょんにぇ」
歩くお野菜!
『そうだな。なりそうな気がするよな~、根菜だからかな?』
「こんしゃい…にんじんしゃん、だいこんしゃん、ごぼうしゃん、りぇんこんしゃん?」
おいしいよね~。
『れんこん…よっぽど食べたいんだな。でも今度な』
「あい。ちかちゃにゃい」
残念です。れんこんさん…

『でも、人参、大根、ごぼうは確かに欲しいよなぁ。あと、芋類』
「みんにゃ、えいよう。ありゅ。しかみょ、おいちい」じゅるり。
『そうなんだよ。なに作るかな』ふきふき
おいちゃん、しゃべりながらサーヤのお口拭かないでください。
「とまちょ、ぶりょっこりー、とうみょりょこち」
『あ~それも、栄養たっぷりだな』
「ちゃまにぇぎ、にゃがにぇぎ」
『まあ、玉ねぎは、コロコロネギってこっちのネギでしばらく代用だな。なくなる前には作りたいけど』
「こにょ、しぇかいにょ、やしゃいみょ、しょぢゃちぇりゅ?」
『そうだな。食べ比べても面白いしなぁ。でも、まずはさっき話してた麦と小麦だな。麦があれば麦茶が作れるから、やっぱり緑茶は後回しでもいいか?』
「あ〖ちょっ~と待った!〗ぃ?」
ジーニ様?
〖今、緑茶って言ったわねぇ?〗
『あ、あぁ』
おいちゃんがあまりの勢いに押されてます。
『サーヤのお話によく出てきた、お茶ってやつよね~?』
「あ、あぃ」
あ、あれ?フゥまで?
〖たしか、美容にも健康にもいいって言ってたわよね?〗
「あ、あぃ」
い、言ったかも?
『サーヤ、お前そんなこと言っちまったのか』
おいちゃんがコソッと言ってきました。
「ぁ、ぁぃ」
ごめんなさい。つい...
『まぁ、この迫力じゃ仕方ない気するけどな』
そうでしょ?こくこく

〖なにを、コソコソ話しているの?〗
『そうですよ。二人とも』

『「ひっ」』
フゥとジーニ様が怖いです。

『あらあらぁ~、温泉の時みたいねぇ~』
結葉様、ダメです。ほっくりかえしちゃ
『サーヤ、それを言うなら、蒸し返すだ』
おいちゃん、そんなこと、言ってる場合じゃないです。
『そ、そうだな。お前、何言った』
な、なんでしたっけ?

『忘れちゃったの?サーヤ』うふふって笑いながら近寄ってくるフゥ…と、ジーニ様。こわこわこわ

〖たしか、体にいいとか、美容にもいいとか言ってたわよね~〗
そ、そうだったかな?
〖そこのところ、どうなのかしら?ゲン〗
おいちゃん、頑張って!
『サーヤ、お前……』
がんばって!

〖ゲン?〗
『ゲンさん?』
こわこわこわ

『お、おう。サーヤは朝、水出しのお茶飲んでたよな?』
こくこく。高速でうなずきます。
『水出しのお茶は、免疫力アップ…う~ん、なんて言ったらいいんだ?あ~体を強くする作用と、日焼け防止…ん~美白効果?があるんで、サーヤに朝一で飲ませてたんだよな』
おいちゃんが、首を傾げている面々に分かるように言い換えてます。
『食前食後の緑茶はダイエット効果、抗菌作用もあるから虫歯予防、あとはリラックス効果なんかもあるから、お茶の時間に飲んだりな』

『〖美白にダイエット?〗』ギラリッ
こ、こわいよ~

『あ、あとは、化粧水にしたり、風呂に入れたり、色々あったよな?』
こくこくこくこく!

『〖化粧水……〗』
うふふふと笑う二人。
こ、怖いよ、おいちゃん、みんな助けて~
みんなの方に目を向けると、バッと一斉に目をそらされました。ひ、ひどい

『〖ゲン、サーヤ…育てましょう〗』
こくこくこくこく。二人で高速で頷きます。

『〖あと、柚も〗』
はうっ
『サーヤ、お前……』
ご、ごめんなさい
〖ちゃんと、手伝うわ〗
『はい。もちろん。私も手伝います』
『〖ね?〗』
こくこくこくこく!
こ、こわいよ~。こわこわこわこわ


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お読みいただきありがとうございます(*^^*)

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