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157 な~んか、忘れてる?

壮絶なプリン争奪戦を後目に、冷静にプリンを食べるバートさん…。ジーニ様なんかバートさんと同じことができるはずなんじゃ?
〖あ!?バートずるいわよ!正々堂々と戦いなさい!〗
あっ、ジーニ様気づいた!
『では仕事は…』
〖今回の主役はあなただったわね〗
『ありがとうございます』ニヤリ
あっ、あれはダメなやつだ。それにしても、プリンで戦っちゃダメだと思うよ。

あっちなみに、ちびっこ同盟と、その他のちびっこは、おいちゃんが、気を利かせて席をこちらに移動してくれて、あらかじめ別にしておいたのを一人ひとつずつ渡してます。小さいから食べ過ぎはダメだよね。フゥ、クゥ、青葉ちゃんと、絹さんはこちら組です。絹さんはできるお母さんなので、子グモさん達を守ってます。
そうそう。絹さんにやっぱり漢字を聞かれてね、漢字がやっぱり気に入っちゃって、それで呼んでとお願いされました。

それにしても、
「ふにゅう~ぅぅぅ?」
う~ん?

『どうした?サーヤ?』
うんうんしてると、おいちゃんが、聞いてきました。
「にゃんか、おいちゃんにききちゃいこちょ、あっちゃはじゅ、にゃんじゃけじょ~。うにゅ~」
なんだっけ~?大事なことあったような~?う~思い出せない~ぃ

『あっ!あれじゃない?』
『あっ!畑とトレントとマンドラゴラ!』
「あっ!しょりぇ!」
やったーっ!
『『やっぱり』』
フゥとクゥが自分たちも気になる!けど、ご飯が美味しすぎて忘れてたって言いました。サーヤも同じだ~えへ?
すっきりです!フゥ、クゥありがとう。
『『どういたしまして』』

スッキリしたところで
「おいちゃん、はちゃけちょか、とれちゃんちょ、ごらちゃん、どちちゃにょ?」
謎だらけです。さあ!教えてください!

『畑か?え~とな?まずは森の様子みて、腐葉土もたっぷりだし土が良かったからな、ちょっと耕したらかなりいい土が出来そうだと思って、土魔法で土を掘り返して腐葉土と空気を混ぜてな、柔らかい土ができるか実験してたんだよ。ちょっと深くまで掘っ繰り返したら、かなり水はけのいい土が出来上がったんだよ』
「いいちゅち、はちゃけ、ぢゃいじ」
土がよくないと、美味しいの出来ないもんね。おいちゃんは土も味見しちゃいます。
『だって食べられる土で作ってやらないといいもんは出来ないだろ?土は野菜たちの家で寝床で飯だからな!』
そうだね~。でも、美味しい土ってどんな味なのかな?

『ふむ。ゲンはそれを、土魔法でやったのだな?』
レンゲが考えるようにい言います。
『そうだよ。いい土になりますように。って土の神に祈りながらな』
日本にいた頃からやってたね~。おばあちゃんもやってたから、サーヤもやってたよ♪

『かみに…』
レンゲがなんか変?考え込んじゃいました。おいちゃんと二人顔を見合せます。
「れんげ?」
『レンゲ女王どうした?』
なにか変なこと言ったかな?

『ふむ。おそらくだが…ただ、土を耕したのではなく、魔力を土にまぜこんだこと。それから、むいしきに、神に祈りを捧げたこと。これが原因だろうのう』

どういうこと?こてん

『ふふ。サーヤ、どういうことかというとな?』

あれ?

『コエニハ、デテイナイ。カオニ、デテイマス』
「ぶー」
そんなことないもん。

ぴゅい『いつもの』
きゅい『ことだね~』
「ぶぶーぅ」
モモとスイまで何ですか?

『ふふ。それでな。ここは魔法のせかい。あらゆるものが、魔力を好む。それが、質のよいものであれば、なおのこと』
レンゲが説明を続けてくれます。

『ゲンさんの魔力はたしかに心地いいですね』
青葉ちゃんが言います。そうなの?さすがおいちゃん!

『そうだな。土にゲンの魔力がまざり、このあたりの土が、よろこんだのだろう。さらに』
「しゃりゃに?」
なに?なに?
『サーヤ…』
おいちゃんがまだあるのかとちょっと照れくさそうにしてます。けど、そんなの知りません。レンゲ、早く続き教えて!

『ふふっわかった。ここは、神々が、つくられたせかい。信仰する神に、ちがいはあれ、あらゆるものが、神を信じている』
『そうか。さっき、ゲンさんは』
『土の神に祈りながらって言ってたわね』
フゥとクゥが思い出して言います。

『ああ。俺たちがいた国は多神教でな。八百万の神って言ってな?ああ、八百万《やおろず》ってのは八百万《はっぴゃくまん》って書くんだよ。とにかく、ありとあらゆるものに感謝や祈りを捧げる風習みたいなもんがあるんだよ。土を耕す時は土の神に、作物の実りを豊穣の神にって具合にな』
うん。そうだよね。神さま仏さま沢山いたもんね。
『はっぴゃくまん?』
『それはすごいですね』
大人しく聞いていた山桜桃お姉ちゃんと、春陽お兄ちゃんもびっくりしてます。他のみんなも、おめ目まん丸です。

『そうか。それはすごいな。それでな、このせかいは、神とのむすびつきがつよい。なにしろ、実在するうえに、いまなど、こうして降臨されておるしな』
本来はありえない事だが…しかもその神は…と、いう心の声が…
その神様は
〖ああ!アルコン!それは私の狙ってた!〗
『何を言う。早い者勝ちだ』
あの神様です。

『しかも、今や、ここは聖域。そんな地で、神に祈りを捧げれば』
『効果てきめん。か?』
おいちゃんがあとを引き継ぎ、レンゲがうなずきます。

『それで、トレントも、土の恩恵をうけ、その原因となった』
『俺の元に来たと…』

つまり、これはぜ~んぶ、
『ゲンさんの』
『規格外が』
『成したもの』
フゥ、クゥ、青葉ちゃん息がピッタリだね。さすが精霊トリオ
『そのとおりだな』
「ふお~」
おいちゃん、すごい!だけど
『おかしいな。普通だと思うんだけどな』
おいちゃんは納得いかないみたいです。
『それは』
『アリエマセンネ』
そうだよね~。みんなも、ウンウンってしてます。

「でみょ~、とれちゃんは、わかっちゃけじょ」
『ゴラちゃんと』
『作物の成長の速さはどういう訳だ?』
フゥとクゥも不思議そうです。まだ謎は残ってますよ。
『あと、あそこにあったはずの木はどうしたんですか?』
青葉ちゃんも不思議そうです。ほんとだよね?だけどその疑問の答えは意外なところから

ぴゅい『それはね~』
きゅい『トレちゃんがね~』
『手伝ってくれたんだよ~』
お手伝いしてたちびっこ同盟たちが手をぶんぶんしながら話し出しました。あっハクはしっぽね。
「ほぇ~?」
今度はトレちゃん?


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お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m

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