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154 ご馳走って?

美味しいサラダと枝豆食べてみんな幸せそうです。でも、まだまだだよ♪
『おいしかったね~』
「あい!」
ぴゅい『つぎは』
きゅい『なにかな?』
『『かな?』』
『『『かなかな?』』』
モモとすいだけじゃなくて、みんな期待でおめ目キラキラです。分かるよ!それにね?
「おいちゃん、ばーとしゃんにょちゃめに、ごちしょうゆっちぇちゃ。なんだろにぇ?」
おいちゃんがご馳走って言うくらいだからきっとすっごく美味しいやつです。おいちゃんのお料理はおばあちゃんと同じくらい美味しいもん!じゅるり。
『ごちそうって』
『なぁに?』
フルーとフライが聞いたことないって。
「ん~いちゅもより、ちょくべちゅにゃ、かんじ?」
特別で豪華でおいしい?
『とくべつ~?』
『たいへん!』
『おなかあけとかなきゃ!』
妖精トリオも自分のお腹押さえて見てます。
「しょぢゃにぇー」
余裕残しとかないとね~♪と、ちびっこ同盟で話していると、周り中がピタッと静かに…
「ふぇ?」
な、なにかな?ちょっと怖いよ?
〖サーヤ?〗
「あい?」びくびく
ジーニ様、何ですか?お顔怖いよ?

『特別なご馳走がくるのぉ?ゲンがそう言ってたのかしらぁ?』
「あ、あい」
結葉様まで怖いです。なんで真剣なお顔?

〖そう。じゃあ、待ってましょう〗にこっ
『そうねぇ。待ちましょうかぁ』にこっ
「あ、あい」
さっきの怖いのから一気に、にこって眩しい笑顔です。逆に怖いです。
お、おいちゃん早く…

すると、かちゃかちゃっていう音と、さらにジューっていう音と一緒にいい匂いがしてきました!こ、この匂いは~

「はんばーぐ!」
絶対そうだぁ!きゃ~♪じゅるり。

ぴゅいきゅい『『はんばーぐ?』』
『お口がキラキラだ~』
『そんなに』
『おいしいのかな?』
『でも~』
『たしかに~』
『いいにおい~』
ちびっこ同盟たちもこの匂いの素晴らしさに気づいたようです。みんな目を閉じてふんふんって匂い嗅いでます。匂いだけで美味しいよね?
その時、かちゃかちゃと山桜桃お姉ちゃんと、春陽お兄ちゃんがカップを運んできました。
『まずは、野菜のスープをお持ちしました』
『お熱いのでお気をつけ下さい』
おいちゃんが続けてやってきます。バートさんも一緒です。
『スープは今回、野菜と、きのこで出汁を取ったから、優しい味だと思うんだけどな。今回はメインは別のものだから、スープの具は少なめで具も小さくしてあるからな』
「あ~い」
スープも好き~♪
『こちらもどうぞ』
ことっとバートさんが置いてくれたそれは…それは…!
「うきゃ~あっ!ちりょいごはん~♪」
日本人の魂!しかもお茶わんに入ってる~♪ばんざーいっ!
『そうだぞ~みんなに頑張ってもらって精米してもらったんだ。精米機もその内作らないとなぁ』
みんな?
『なかなか大変だったもんなぁ』
『ほんとに…疲れたわね』
フゥとクゥが手伝ってくれたみたいです。瓶の中にお米入れて、気の棒で何回も突いて精米してくれたんだって!
「ふわあ?ちゃ、ちゃいへん」
それはとっても大変です!フゥとクゥが自分の肩ぽんぽん叩いてます。肩こっちゃったんだね。後で肩たたきしてあげるね!がんばってくれてありがとう!
『まあまあ、そのかいはあると思うぞ!これは、俺たちの主食だからな!すべてはこのご飯に合うようになっている!!』
「しょにょちょおり!にほんじんにょ、ちゃまちい!」
『そう!日本人の魂だな!』
日本人の魂!思わず力が入ります。
〖そ、そうなのね〗
ジーニ様、引かないでください。食べれば分かります。それに、糠は…今は内緒にしておこう。命大事です。
〖ん?今、何か感じたような?〗
き、気のせいです。
『まあ、食べる前からそこまで喜んでくれるなら』
『頑張ったかいがあったわね』
フゥとクゥが肩グリグリしながら言ってます。
「あい!あいがちょ!」
絶対おいしいからね!楽しみにしててね!

そして、いよいよ、スープを配り終えたお姉ちゃんたちが……

ジュージュー

「うきゃ~!やっぱち~、はんばーぐ~!」
すご~い!マッシュポテトに、にんじんグラッセまでついてる~!

『うわ~サーヤのお口も目も~』
ぴゅいきゅい『『きらきらきら~』』
『いままでで』
『一番だね』
『と、いうことは~』
『ものすご~く』
『おいしいってこと~?』
ごくっ ちびっこ同盟たちの話にみんなの目が鋭くなりました。みんなのお口だってキラキラだよ?

『お、おい。熱いもんばかりだからな?気をつけてな』
ただならぬ雰囲気においちゃんもどもってます。でも、そんなのサーヤは気づきません。今はまだ
「あ~い!」
と、元気よく返事をしてから…
あれ?と、やたら静かな周りを見ると、
「ふあっ?」
と声が出ちゃうくらい、テーブルの上を真剣に睨みつけるような大人たち…

「お、おいちゃん……」
こ、怖いよ?みんなの目がっ
がくぶる…
『サーヤ、見るんじゃない。俺たちは普通に食べよう』
さすがのおいちゃんもビクビクしてます。
「あ、あい…」
がくぶるがくぶる…こわこわこわ

こわこわな周りは気にしないようにして、まずはスープから、

「いい、におい~」
す~は~匂いだけでも美味しい気がする~♪
『こっちの土とか、水がいいのかな、素材そのもの味も香りも濃いよなぁ』
なるほど~、それじゃ、ふーふーしてぇ、こくっ
「ふにゅ~。おいちい~ぃ。やしゃちい、おあじ?」
お野菜の甘み?かな?
『そうだよな?動物性の出汁は使ってないからな~。野菜くずと、野菜の皮、それからきのこの出汁だな。キノコは明日、もっと天日干し作ってみるかな』
野菜とか果物も干したいなって言ってます。野菜チップスもドライフルーツもおいしいよね!

「お~。たけのこごはん、ちゃべちゃくにゃりゅにぇ」
『タケノコご飯?また突然だな。出汁が手に入りそうだからか?でも、キノコと根菜の炊き込みご飯なら出来そうだな。竹は…生えてなかったよなぁ。タケノコご飯は俺も食いたい』
そう。たけのこは、サーヤもおいちゃんも大好物です。お山で探すんだよ。おいちゃんと、おばあちゃんは足の裏で探しちゃうの!柔らかくて甘くて美味しいタケノコ見つける天才です!煮物もおいしいよね。じゅるり。
「はやしゅ?」
『そうだな。タケノコも食いたいが、竹はあれば何かと便利だからな。でも繁殖力高いから場所選ばないとな』
「しょっかぁ」
そう言えば、サーヤがタケノコお家で取れないかな?って聞いたら、おばあちゃんが、家が痛むから竹はお庭には植えちゃダメなのよって言ってました。
『まあ、タケノコはまたにして、冷めないうちに食べよう』
「あい」
次はご飯、おかずどっちかな?
おかずにしよう。マッシュポテト~。ぱくっ
「ふぁ~ちょけりゅ~」
お口の中にふわあって広がって溶けちゃいました!この感じは~バター、牛乳、塩、こしょう?
『おっ!さすがだな。全部当たりだ。今日はヘラで潰しながら作ったからな。マッシャーとか、こし器とかほしいよなぁ』
にんじんグラッセも、ぱくっ
「あみゃ~い」
バター、砂糖?
『お~正解。あとは、コーンとかブロッコリーとかも欲しいよなぁ』
野菜がまだまだ少ない!緑黄色野菜!大事なのに!と、おいちゃん少しご立腹です。
「しょだにぇ~」
とうもろこし…じゅるり
『サーヤ…』
何ですか?とうもろこし大好きです。
おっと、メインいかないと
「はんばーぐ~」うへへ~
『サーヤ……』
何ですか?残念すぎるとか知りません。
ぱくっ じゅわ~
「お~いち~い!」
お口の中にじゅわって美味しさが広がります!使ってるのは~?たまねぎ、にんじん、バター、しお、こしょう、たまご~、つなぎは~?
「あっ!やしにょみぱんちょ、ぎゅーにゅー?」
この、もちっとした独特な感じは!
『お~すごいなぁ!当たりだ!』
あたまなでなでされました。
「やっちゃ~!」
おばあちゃんのお手伝いして、食パンちぎって牛乳にひたひたしたのと同じ感じです!
『人参は入れなくてもいいんだが野菜たくさん食べて欲しいからな。おばあちゃんも入れてたろ?椎茸も入れたかったけどな、それはまた今度にしような』
「あい」
おばあちゃんは、ハンバーグに入れたらサーヤの苦手なお野菜も美味しく食べられるわよってピーマンとかも細かくして入れてくれてました。ほんとに美味しかったから、ピーマンの肉詰めとか、ピーマンが大きいままでも食べられるようになったよ!
『ひき肉は少人数なら包丁で叩いた方が美味いけど、人数が多いからなぁ。やっぱりミンサー欲しいよなぁ。作れるかな?』
「おいちゃんにゃりゃ、だいじょぶ。かきごーりきみょ、ちゅくりぇりゅ」
『かき氷、また食いたいんだな』
「あい」
もちろんです。今日ははちみつレモンだったけど
「べりーしょーしゅ、おいちい、おみょう」
あと、他のフルーツも!じゅるり。

『確かにな。ベリーソースも作りたいな。色々と』
「あい」
是非お願いします。おいちゃんなら出来ます!
『肉系のソースもトマトとかでピューレ作っとけばもっと色々出来るかな。今日はソース無しだけど、充分美味いけどな。やっぱり素材の味が濃いんだなぁ』
「にゃくちぇみょ、へいき」
美味しすぎる~♪
『だよなぁ。この世界、やばいよなぁ。美味いものありすぎるのに、料理がない』
調味料すらないのは大問題だ!と、おいちゃんまたまた少しご立腹です。
「もっちゃいにゃいにぇ~」
『ほんとになぁ』

さて、ないものは仕方ない。いよいよ。
「ちりょい、ごは~ん!」
ぱくっ。ぱくぱくぱく!
「おいちい~!!」
ほっぺた落ちないようにおさえなきゃ!あんよもパタパタです!
『やっぱり、これがないとなぁ。あ~米最高。でも、やっぱり竈で炊きたいな。今日は鍋で炊いたからな』
「おこげ……」
『あぁ。美味いよな』
「あい!」
あとは、お味噌汁が!
『味噌、早く作らないとなぁ』
「あい!」
やっぱり白いご飯にはお味噌汁だよね!

さて、そろそろ周りを見よう…と、思ったら。パシッと目隠しされました。
『サーヤ、気にするな。見ない方がいい』
そう。そこには、叫びながらなりふり構わず食べまくる人たちで溢れていた。味見をしてすでに味を知っていた山桜桃と、春陽だけが震えて寄り添っていた。
『山桜桃、春陽、お前たちも見るな、聞くな。そんで、戻ってきて食べよう』
こくこくこくと高速で頷いている。あっすごい早足で戻って来たな。

「う?」
おいちゃんが手を離してくれました。
「あ~はるひおにいちゃん、ゆすらおねいちゃん!おかいり~!おてちゅだい、おわっちゃ?」
ふたりは、みんなにご飯配ってたからね。
『は、はい』
『おわりました』
なんかほっとした顔してる?
『さ、落ち着いて食おうな』
「あ~い」
ごはんごはん♪
『はい』
『ありがとうございます』
さっ食べよう!もっきゅもっきゅ
「おいちいね~」
ほっぺた落ちちゃうね~
『そうだな~』
『はい。とっても美味しいです』
『とっても幸せです』
ほんと、しあわせ~♪

そのころ、影の主役バートさんは…
『ジーニ様、本日の主役は私です。そのおかわりは私のものです』
〖いやよ!〗
『分かりました。戻られた際の仕事は…』
〖バート、遠慮なく食べなさい〗
『ありがとうございます』
こんなやり取りを繰り返していた……

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お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m

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