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第6話 可愛い王様の嫉妬と怒り!(10)

「ありがとう。貴女~。助かりました~。褒美は後ろの者から~。後ろにいる者からもらいなさい~。わかりましたか~? 貴女~?」と。
 己の横で跪く彼女、黒装束を身に纏う間者の女性へと謝礼をもらう。受け取るようにと告げる。……だけではないようだね?
 だってジャポネの女王シルフィーは自分が駆る。跨る。馬のような生物……と、いうか? シマウマだね。シルフィーや二国の王健太やエリエ姫……。

 その他の者達が跨ぐ。駆る。馬のような生物はどうやら? シマウマに近い生き物。生物のようだ。ようだよ。それをね、シルフィーは『ハイー!』と、声を出し。自身が嫉妬心と憎悪を募らせて睨む。睨み続ける相手の許へと向かう。走る訳でもなく。また己の真横で……。

 そう、まだ己の膝をつき、女王シルフィーが、この場を走り去るのを待つ、待機している黒装束の彼女の方へと視線を変えて、「また何か……。私(わたくし)の利となる事があれば持ってきなさい。私(わたくし)が購入してあげますから……」と。
 彼女は、『クスッ』と妖艶な笑みを浮かべ、漏らしながら黒装束を身に纏う女性へと囁くのだ。

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