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第6話 可愛い王様の嫉妬と怒り!(9)

 台詞、言葉、告げ口一つでここまで……。


 そう、いつも可憐に優雅、まさに神々しい女神、女王陛下の如く振る舞いでいる。偉大な女王シルフィーが、己の美しい顔をこんなにも変貌させ、嫉妬に狂う恐ろしい形相の女性へと変貌、変化を己、黒装束を身に纏う彼女が悪戯心? 興味本意? ……それとも? いつも高飛車で澄まし顔をしている女神さまに対しての悪意と憎悪。悪しき想いでしたのかは、本人……。只今ジャポネの女王シルフィーの真横で膝をつき俯きながら。女神、女王さまにばれぬように、薄ら笑いを浮かべ、漏らす。彼女にしかわからない。わからないことではあるのだが。片膝をつきしゃがみ、薄ら笑いを浮かべ、漏らしながら。ジャポネの女王さまの下知を待つ彼女は、大変に満足。満足しているようだ。

 だって今も、己の主、夫が。自分以外のメス、女性から優艶に戯れ甘えられている姿を凝視しながら恐ろしい形相で見る。見詰めているようだからね。

 まあ、そんな悪意! 悪戯心のある彼女に見詰められている太后殿下さまの様子はと言うと。

 彼女は仮にも二国を制覇、統一をした女王陛下シルフィーさまだから。白馬の王子さまの覇王、皇帝陛下らしい浮気現場を、己の碧眼の瞳を使用しながら。恐ろしい形相で睨みつけながらでも。彼女の脳は、完全に感情、嫉妬心に流されることもなく。『クルクル』動き、回しながら思案……。


「(さてさて、あの娘(こ)……。自分自身……。別の世界の私(わたくし)自身であるアイカ……。アイカ自身の処分をどうしますかね……)」と。

 ジャポネの女王シルフィーは大変に恐ろしいことを己の脳内で思案をしているのだ。って? ええ、えええ~! ど、どう言うこと? どう言う意味なのだ? 今ジャポネの女王さまが己の脳内で漏らした独り言は?

 だって彼女、ジャポネの女王シルフィーは此の国の女王アイカのことを己、自分自身だと。それも? 別の世界の転生者だと、己の脳内で漏らしたから驚愕! 困惑! 動揺をしてしまうのだ。と、思っていると。

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