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第6話 可愛い王様の嫉妬と怒り!(7)

 自分の愛おしくて仕方のない御方……。白馬の王子さまが彼女……。二国太后殿下さまが、彼女の持つ宝石のように美しい碧眼の瞳の先──。

 それも大変に間直、身近で、自分以外のメス。女性と優艶に戯れている姿、様子を凝視すれば平穏、穏やか、「フフフ」と、いつものような。誰にでも分け隔てることもなく。美と時の女神さまらしい。女神の微笑みを浮かべ、振り撒くようなことはしない。していないようだ。と、いうか?

 ジャポネの女王シルフィーさまには、そんな余裕はない。ないようだよ。だって彼女は、己の視線を二国の男王、白馬の王子さまである健太へと視線を変えると同時に、シルフィーヌの少し垂れた大きな目が細く、吊り上がり、冷淡──。冷たい目と瞳へと変わる……だけではないのだ。

 そのままシルフィーの目は吊り上がり。憎悪と嫉妬心を含んだ般若面のような恐ろしい。嫉妬に狂った目と瞳へと移り変わり。己の眉間に皴を寄せ、『グッ、グググ……』と、奥歯を噛みしめ歯ぎしりするほどの怒りをあらわにした。恐ろしい形相をしているのだ。太后殿下さまはね。またそんな嫉妬に狂う彼女……。

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