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139 かきかきかき

ごろごろと?踊り続けるサーヤを、フゥとクゥが例のごとく回収する。

『ほら、サーヤ』
『起きような』
『みんなもゴロゴロは終わりにしましょ』
『は~い』
ぴゅいきゅい『『楽しかった~』』
『『またしようね』』
『『『いつ~?』』』
『『『あんがい』』』
『『『すぐだったりして~』』』
『『『『『『『きゅるる~ん♪』』』』』』』
なんてことを…

クゥがごろごろ中のサーヤを抱き上げると

「うっうっうっ」

と、また泣いている。まあ、かなりな無茶ぶり無理もない…
『ほらほら、涙拭いて』
『ほら、服ぽんぽんしてやるから一回ちゃんと立て~』
サーヤを立たせてフゥが顔を拭いて、クゥが服をぽんぽん
『よいしょっと』
『ほら座りましょう』
クゥがあぐらの上にまた座らせてくれます。
「うぅぅ」ぐすぐす
『それで?候補はいくつか出たんだろ?』
「あい」ずぴっ
『じゃあ、葉っぱからいってみたら?』
『みんなに聞いてもらおうな』
「あい」ぐすっ

みんなに集まってもらって、今回は沢山だから、枝を拾って来てもらって、地面に字を書きます。

まずは葉っぱの季語です。色にも結びつくかな?って言うのを三つ

「若葉(わかば)」
「青葉(あおば)」
「結葉(むすびは)」

カリカリカリと読み方を言いながら書きます。あれ?でもみんなには読めないよね?ま、いっか。書かないと自分がこんがらがっちゃうもんね。
(※ちなみに所詮は2歳児の字。いくら異世界辞書の助けはあっても決して上手ではない。まぁ、味があるということで…後始末はゲンさんに丸投げしよう!『おい!』じゃ!)

『かわいいお名前ねぇ。どういう意味なのぉ?』
精霊樹の精様がしれっと聞いてきました。罪の意識は無いのだろうか…と、みんな思っているが言えない…

「あにょにぇ、きしぇちゅにあっちゃ、ことば、きごにょ、にゃかま」
『うんうん。季節ごとに自然を表す言葉があって、それが季語で、この三つはその仲間なのねぇ?』
精霊樹の精様がサーヤの言葉を解釈してます。

「あい。しょんにゃ、かんじ。しょりぇじぇ、しぇいりぇいじゅ、きりゃきりゃ、みじょり、あお」
『あら~ありがとう♪きらきらで、緑や青に見えるってことねぇ?』うふふ
「あい」
精霊樹さんキレイだよね~。それで意味は~

「わかば、きみじょり、やしゃしいいりょ」
『若葉が、黄緑の優しい色ねぇ』
「あい。しょりぇが、ぢゃんぢゃん、あおっぽく にゃりゅちょ、あおば」
『うんうん。若葉がだんだん青葉になるのね?』
「あい。しょりぇじぇ、はっぱ、たくしゃん、おてて、ちゅにゃぐちょ むすびは」
『あら。素敵!そうね~♪葉っぱ沢山になって重なってる姿は確かにお手手繋いでるように見えるわねぇ』
「あい。きみじょり、みじょり、あお、きりぇい。にゃかよち」
『そうね、仲良し、いいわねぇ~』
『ほんとに。どれもきれい』
精霊樹の精様に、水の精霊樹の精のお姉ちゃんもきれいって言ってくれました。

『えっと、若葉から始まるのねぇ。青葉も結葉も迷っちゃうわぁ。青葉なら水の青とも繋がるしぃ、でも、意味は結葉が素敵だしぃ~』
精霊樹の精様がどうしようかしらぁと、悩んでます。

『あ、あの、精霊樹の精様、私、まだ子供だから若葉にしようと思ったんですけど、もし良かったら、私を青葉にしてくれませんか?』
水の精霊樹の精のお姉ちゃんが、恥ずかしそうに言います。
『え~?理由を聞いてもいいかしらぁ?』
精霊樹の精様がたずねます。え~?とか言いながらどこか嬉しそうです。

『えっと、さっきの精霊樹の精様の言葉です。「青葉なら水の青ともつながる」っていう。私も繋がりが欲しいから…えっと…』
どんどん声が小さくなっちゃって、お顔も真っ赤っかです。かわいい~!

『ん~!かわいい。もちろんよぉ。それにね、今みたいに思ってること言ってくれると嬉しいわ~』
にこにこです。

『ほんとですか?』
照れくさそうに聞いてます。

『もちろんよぉ。喋り方だってもっと楽にしてくれたら嬉しいわぁ。ね?』
精霊樹の精様がますますにこにこです。
『は、…うん!ありがとう!』
はい。を言い直したお姉ちゃんも嬉しそうです。

『ふふふ。それじゃあ、私は結葉にするわねぇ♪みんなと手を繋いでるみたいで嬉しいわぁ♪』
お名前決定みたいです。

「あおば、むすびは、だいじぶ?」
心配そうにサーヤが聞きます。
『もちろんよぉ』にっこり
『素敵なお名前です』にっこり
「よかっちゃ~」にぱぁっ
良かった~。一安心です。

『よしよし。頑張ったかいがあったな』
『サーヤ、良かったわね~』
フゥとクゥがなでなでしてくれます。えへへ~♪

『それじゃ、次、じぃじたちは?』
『いいのあったか?』
どんどん行きます!

「えっちょにぇ」
今回も発音しながら地面に書き書きします。

「蒼(そう)」
「青磁(せいじ)」

『今回はふたつか。ではどちらかじゃの』
『意味はどうなのじゃ?』
じぃじと亀じぃが聞いてきます
「そうが、しゅこ~ち、くりゃい あおみじょり」
『ふむ。落ち着いた青みがかった緑ということかのぉ?』
「あい」
多分、そんな感じです。
「せいじが、あさい?うすい?あおみじょり」
『ふむ。同じ青緑だが蒼よりは、薄い色合いなのかの』
「あい」
もっと薄いかもだけど、後でおいちゃんに聞いてください。(おい!?)


「じょっちみょ、あおみじょり、じぃもちゅけやしゅい、かにゃ?」
『『……』』
あれ?しーん?

〖あははは やられたわね~。「蒼じぃ」「青じぃ?青磁じぃ」ね。でも、サーヤ?〗ニヤニヤ
「う?」
なんでジーニ様ニヤニヤ?
『二人も若返るかもしれないわよぉ?ゲンさんみたいにぃ♪』
「ふぉ!?」
お口がパッカン!
ジーニ様と精霊樹の精様がいじめます。

『うふふ。その調子じゃ考えてなかったみたいねぇ~』
つんっておでこ突っつかれました。
「にゃ、にゃかっちゃこちょに…」
してくれませんか?

『くっ』
『ほっほっほ』
『こりゃいいの。無かったことにかの?』
『それは、どうしようかのぉ?』
くすくす笑われました。ぐすん。

『まあまあ、ではワシは蒼にしようかのぉ?甲羅の色にも近そうだしのぉ』
『じゃあ、わしは青磁だの。体の色にも近そうだしの』
説明を聞いて、自分の甲羅と体の色に近そうな方を選んでくれたみたいです。

「かめじぃたちもいいにょ?」
『ありがとの。気に入ったよ』
『ワシもじゃよ。ありがとのぉ』
褒められました!えへへ~

『さぁ、サーヤあとは』
『水の精霊たちだのぉ』
『『頑張るんじゃぞ~』』
じぃじたちに生暖かい目でがんばれ言われてしまいました。

「ふ、ふぎゃあああ」
そうだった~あああ

☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m

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