第12話 『夢を叶えて！！』
時給100円で何でもやります！！ スタントマン、魔王、宇宙の皇帝まで何でもござれ？ 世界一の便利屋さん！！
著者:ピラフドリア
第12話
『夢を叶えて！！』
「無理ですか？」
宇宙人が心配そうに聞いてくる。だが、俺は便利屋だ。どんな仕事だってやってみせる。
「お任せください」
こうして俺はこの仕事を受けることになった。
その夢を叶えるものがどういった効果で発動するのかわからない。だから俺はその宇宙人の世界に行くことにした。
扉を開けて宇宙人の世界に行くと、車は空を飛び、ロボットが人間と一緒に生活している未来的な世界だった。
「それでは早速やりますか」
「お願いします」
俺は店から持ってきていた槍を手に取る。そして高く掲げた。
すると槍は光を放つ。そして俺はその光に包まれる。まるでサンドウィッチをウィッチウィッチ(意味不明)したような気分で変身が始まる。
服が脱げ、俺の身体はグネグネと変形し、まるでロボットアニメの合体シーンのように変身が終わった。
「こ、これな夢を叶える機械！？」
俺は例の機械に変身できたようだ。だが、目が見えるわけではない。声しか聞くことができない。
おそらく音声認識システムはあるのだろう。だが、身体が動くわけでもないし、機械に変身したがこれで本当に良かったのだろうか。
「それでは願いをお願いします」
俺は宇宙人に喋る。その声はいつもの声とは違い機械の音声だ。
この機械には喋る機能もあったらしい。
宇宙人は早速願い事をすることにした。
俺は依頼を受ける時に、その宇宙人が働いている会社が倒産しそうだからという話を聞いた。だから、倒産しないように何かをするのだろう。
俺はそう思っていた。しかし、宇宙人の願い事を予想外のものだった。
「俺の痔を治してください！！」
まさかのそれ！？
それを聞いた俺の身体は勝手に動き出す。そして宇宙人の身体が光った。
「こ、これは！？」
そして宇宙人が光から解放されると、宇宙人は自分のお尻を見てみた。
まさか、願いが叶ったのか！？
「痔が治ったーー！！」
宇宙人の痔は治ったらしい。
だが、
「いや、その依頼で良かったんですか！？」
俺は宇宙人に聞く。会社のことはいいのだろうか。すると宇宙人は、
「はい。大丈夫です。会社はどうにかしますから！！」
痔を治すためだけに願いを叶える機械を呼び出すな！！ いや、それだけ辛かったのかもしれないが！！ 会社の方を優先しろよ！！
こうしてこの依頼は終わったのであった。
俺はこの後、無事に元の姿に戻り、お店に戻ったのであった。
