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第9話 『犯人を当てろ!!』

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著者:ピラフドリア



第9話
『犯人を当てろ!!』




 俺は死んだふりをした。そしたら山田くんよりも先に、謎のおばさんに発見されてしまった。
 だが、そんなのは関係なしに、刑事さんは作戦を続けた。



 刑事さんはおばさんと山田くんの方を振り向くと、カッコをつけて言う。



「犯人はこの中にいる!!」



 早すぎる!!



 犯人を見つけるのが早すぎる。これでは怪しさ倍増だ。偽装事件だとすぐにバレてしまう。



 そんな中、おばさんは手を上げて驚いた。



「な、なんだってーー!!」



 いや、だからあんたは誰だよ!!



 だが、俺のそんな心の叫びは届くはずもなく。おばさんは当然のように居座っている。



「犯人がわかったのーー、だれがはんにーん?」



 山田くんはアホっぽく聞いてきた。それに対して刑事さんは俺の周りをくるくる周りながら解説を始めた。



 カッコを受けて歩いているんだろうが、刑事さんの靴はケチャップ塗れになってるし、俺もそんなところで回られたら、目が回りそうだ。



「犯人が使った凶器はコレだ!!」



 刑事さんはそう言って俺が倒れている側にある包丁を指差した。



 それは誰にだってわかる。そう見えるように包丁を置いたのだから……。



 それを聞いたおばさんと山田くんは拍手した。



「流石刑事さんね」



「これでこそ俺の先輩です」



 何がすごいのかわからない。刑事さんは今度は素手で包丁を手に取った。



 普通素手で触っていいものなのだろうか。犯人への証拠があるから触っちゃいけない気がする。まぁ、偽装事件だから良いのかもしれないが、そういうところからバレてしまうのではないだろうか。



 刑事さんは包丁の刃を舐める。



 なんか悪役がやってそうなシーンだ。というかなんのために舐めたんだ。今はケチャップだが、本当の事件だった血だぞ。



「この味……嘘をついてる味だぜ!!」



 何を言い出しているんだ。この刑事は!?
 アホか、アホの刑事なのか!?



「ど、どういうことなの?」



 おばさんが質問する。その時に刑事さんは答えた。



「嘘をついているって言ったんだ。…………そう、山田くん。君がね!!」



 突然の急展開にその場の全員が驚く。



「俺が嘘をついてる? なんのことですか?」



「惚けても無駄だ。この包丁は君のものだろ!!」



 刑事さんは二人に包丁の刃の部分。舐めた部分を見せた。そこにはマジックペンで山田と書かれていた。



「お、俺の包丁だ!!」



「つまり犯人は君だ!!」






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