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114 バートさんに勝てる人は?そして、時々こそこそ

お読みいただきありがとうございますm(_ _)m

☆。.:*・゜☆。.:*・゜

おいちゃんが訳わからないけどすごい!と認識されました。エッヘン!
あと残る確認は?石と…

『精霊樹の精様、我らが泉にいる間に石は集まったのですか?』
ギン様がたずねます。石が集まっていれば、練習も出来るんだよね?
『まだよぉ~。みんなが探してきてくれたからぁ、少しは集まったけどぉ。森の子達のことも考えるともう少し集めた方が良いわよねぇ?』
一緒に練習出来ない子がいたら悲しいもんね。
『そうですね。では、やはり先に…』
ギン様の言葉と共に、みんなの視線が一箇所に…

「ぎんいりょしゃん、まじゃねんね、ちてりゅにぇ」
すごいな~。うるさくないのかな?

『なぁ、スライムってのはもっとぷよぷよしてるもんじゃないのか?片方はカチカチだし、もう片方はさっきから手やら足やらにょきにょきさせてるしなぁ』
おいちゃんが疑問に思うのも仕方ないなのです。
そう、金色スライムさんはあれからずっと銀色スライムさんを起こそうとしているのか、怒っているのか、とにかく攻撃し続けているのです。

「じーにしゃま、おんりしちゃい」
〖はいはい。待ってね〗
サーヤの椅子に安心安全ベルトは必須装備。しかもサーヤには外せないので、ジーニ様はいそいそと外して抱っこする。ジーニ様のある意味作戦?
だがしかし、今回この椅子を作ったのは…

『ジーニ様、今回は私が』
すっと現れたバートさんにより阻止される。しかもサーヤをバートがしっかり抱っこしてしまった。ジーニ様は悔しがる!してやったりの顔のバート!呆れるまわりの面々。知らぬは…

「にぇーにぇー しゅりゃいみゅしゃんちょこ、いこ」
サーヤのみ。

『ですが、危ないですよ?』
飛び蹴りが、ぎゅるるるっちゅどーんっ!と炸裂している現場を見る。

「だいじぶ」ふんっ
サーヤはやる気満々で鼻息が荒い。
〖サーヤどうするの?〗
ジーニ様がどうする気なのか聞くと、
「きんいりょしゃん、いちゃいいちゃいしちゃう。だかりゃ、ぎんいりょしゃん、おんしぇん、どぼーんしゅりゅ」
早く温泉にいかないと!

『このままだと金色スライムが怪我をするかもしれないから、銀色スライムを温泉に沈めてふやかそうと?』
「あい」
バートさん大正解です。

〖あ~ん♪なんていい子なの!〗がばっ!スカッ…
そういってサーヤに抱きつき奪い返そうとしたジーニ様、くるっと体を躱したバートさんにまたもや阻まれる。

〖バートなんで邪魔するの。サーヤを渡しなさい〗
凄むジーニ様
「嫌です。あなた様は明日も抱っこできるではないですか。私は今日帰るのですよ。それともあなたが戻られますか?」
それをものともしないバートさん。
〖うぐぐぐぐ〗
二の句の告げないジーニ様。
バートさんの勝利!!


こそこそ その1(精霊樹の精様、アルコン様、ギン様)
『そもそもバートに勝てる人なんているのぉ?』
『あの主神様の補佐という名のお守役なのだろう?』
『いないでしょうな』

『何か?』ぬっ…
『『『いいえ』』』ビシッ


こそこそ その2(フゥ、クゥ、ちびっ子同盟)
ぴゅい『おとうしゃんたちも』
きゅい『こりないよね』

『バートさんきっと耳がたくさんあるのよ』
『バレるんだから言わなきゃいいのにな』

『みんな』
『残念』

『でも~』
『いちばん』
『ざんねんなのは~』

『ど真ん中にいるのに気づかない~』

ぴゅいきゅい『『サーヤ!』』
『『だよね~』』
『『『『『うんうん』』』』』


何はともあれ…
あのちゅどーん攻撃を止めないといけないよね~?と思っていたら、いつの間にか攻撃音が止んで、金色スライムさんの姿が消えていました。
あれ?と思った時、
ぴょんっとサーヤの肩に金色スライムさんが。

「きんいりょしゃん、どちちゃにょ?」
すると、金色スライムはサーヤのほっぺにすりすりしだした。
「ふわぁ~ぷにょぷにょ~ぷるぷる~♪きみょち~♪」
サーヤもすりすりしだした。もうその顔はにこにこだ。

急に現れたスライムに、初めは警戒していたバートだったが、その蕩けきったサーヤの顔を見て、

『サーヤ、もしや先程の言葉が金色スライムに聞こえていたのではないですか?怪我をしてしまうと心配していらしたでしょう?』
すると、正解!とばかりに金色スライムが頷いている。

「そうにゃにょ~?」
今度はぴょんぴょんしている。

〖そうすると、この子は人語を理解しているのね。ケルピーとは念話でやり取りしたのかと思っていたから、うっかりしてたわ〗
ジーニ様の言葉に今度はエッヘン!と胸?を張っている。

「いいこ~」
サーヤはプルプルスライムをいい子いい子と撫でているが、金色スライムの方が何百倍も生きているとは誰も突っ込めなかった…

「じーにしゃま、みんにゃでおんしぇんはいりょう!!」
サーヤが突然提案する。

〖え?スライムだけを沈めるんじゃなくて?〗
『みんなで温泉に入るのですか?』
これにはジーニ様だけじゃなく、冷静沈着なバートさんも目を大きく開いて驚いている。
「あい!きっちょ、たのちい!」
サーヤは日本の温泉を知っているからなんの抵抗もないが、この世界、温泉という概念はない。
みんなはどうしようかと見つめあっている。全員はちょっと…

そこに救世主が!日本の温泉事情を知るものがここに!

『わははは サーヤ、みんなで入るには湯着がいるだろ?この世界、温泉って文化ないらしいしな。裸で混浴とかいきなり無理だろ?ちゃ~んと体を別に洗う所も必要だ!だけど今はそれないだろ?』
「ふあっ」ピシャーンッ

おいちゃんの言葉にピシャーンとなったサーヤ
「あい。しょうでちた」
反省。完全にしょんぼりです。サーヤにお耳としっぽがあったら一気にぺしょんとなりそうです。

『お父さ~ん、ぼくたちとお揃いのお耳としっぽ見えるよね~?』
『そうだな…こんなことが前にもあったような…?』
ハクとギン様、なんですか?

『安心しろ!近いうちに俺が何とかしてやるからな!今はこいつを何とかしてやろうな』
いつの間にか銀色スライムさんを抱えるおいちゃん。それ、重いはずだけど、片手?と、みんなは思っているが、この二人には関係ない…

「あい!」
『いい子だ!じゃあ、サーヤ、サーヤにはいいもんがあるんだ。あとで着替えような』
「うにゅ?」
お着替え?何に?
不思議がるサーヤに、にかっとおいちゃんが笑った。


こそこそ その3(泉の住人たち)
『いつもこんな感じなのかの』
『賑やかになったものだのぉ』
『でも~』
『わたしたち~』
『忘れられてる』
『よね~』
『『うん』』
『『ぜったい』』
『『忘れられてる~』』
はぁ~ぁ

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