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112 話しの続き。こそこそ話も···

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☆。.:*・゜☆。.:*・゜

水中の精霊樹の分体さんは思いがけない身内によるやらかしだったことが判明…しかも複数名…

かわいそうなのは話を切り出した亀じぃと、そこで暮らしていた水の妖精さんたち。そしてじぃじも思わぬ話の流れに呆然としています。

「かめじぃ~じぃじ~だいじぶ?」
『妖精さんたちも大丈夫~?』
ハクと一緒に大丈夫か聞いてみたけど
『あ、ああ。すまんのぉ 大丈夫じゃよ』
『なんとの…こんな事情とはの』
亀じぃとじぃじは何とかお返事してくれたけど、みんなの目が大丈夫じゃなさそう。かわいそうと言っています。
『『『『………』』』』
『『『みんな~』』』ゆさゆさ
『『『しっかり~』』』ゆっさゆっさ

妖精さんに至っては守石をくれた四人の妖精さんたちが完全に固まって、仲間の妖精さんたちが揺さぶっています…

『こ、こほん』
あ、亀じぃ何とか復活?
『それでですのぉ。今回探した空の魔石はほとんど、その水の中の精霊樹の周りで集めたものでしてのぉ。その時手伝ってくれたのが』
亀じぃ、何とか紹介だけでも続けようと半ば無理やり話を元に戻しました!

『わたしたちだね~』
『わたしたちも水の妖精だよ』
『水の精霊樹の枝に』
『住んでるの~』
『でもね~』
『それは気づかなかった~』

そう言って妖精さんたちが見たのは、まだ動かない銀色のかたまり、銀色スライムさん。

〖それは精霊樹の洞にいたんだったかしら?〗
そうだよ!
「あい!きりゃっちぇ、ちちゃにょ」
でもキョロキョロしたけどわかんなくて~
『それでぼくが洞に気づいて~』
そう。木の上の方の穴ポコ~
「みにいっちゃんだけぢょ~」
『サーヤのお手てだと届かなくてね~』
「にぇ~」
サーヤ、まだちっちゃいから~
『それで私たちが』
『穴に入ったら』
『空の魔石二個と』
『その重いのがいたの~』
『『『『重かったね~』』』』
そうだよね、妖精さんたち『んんんーっ』て、頑張ってくれたから
「さーにゃみょ、んんんーちたにょ」
『ぼくも、んんんーってしてたよね』
『そう言えばなぜかサーヤとハクまで力んでたな』
『そうだったのぉ』

固まってた守石の妖精さんたちも何とか復活?
スライムさん重すぎてぐったりだったもんね。
「おちゅかりぇちゃま」
『そうだよね~大変だったよね~』
『『『『たいへんだった~』』』』
ゆっくり休んでね。

〖それは大変だったわね。サーヤのためにありがとう〗
『『『『いえいえ~』』』』
妖精さんたちが照れてます。

〖それで、あなたは別行動だったのよね?〗
ジーニ様がじぃじを見ます。

『はい。私は滝壺へ空の魔石を探しに行きましての。いくつか見つけたところで金色スライムと会いましたのですじゃ。聞けば旦那を探していると、どこでもいつまでも寝てしまうとかでかれこれ百年探していたそうでの。それで成り行きで一緒に洞窟に戻りましたら…』

「きんいりょしゃん、おめめぴかーんちてにぇ~」
『ピョーンってなって、きゅるるるってしてね~』
「あんよ、にょきっちて、とびげりちちゃにょ~」
『でも起きないんだよね~』
「『ね(にぇ)~』」
凄かったよね~きゅるるるちゅどーんって。
〖あ~うん。あれね…〗
みんなの視線の先には…

今は銀色スライムさんをベシベシ叩いている金色スライムさん。あっ、また飛び蹴りしてる。きゅるるるちゅどーん。

『それでサーヤが熱い湯でぐつぐつ茹でたら柔らかくなるんじゃないかと言い出しまして』
『でも~それじゃスライムさん死んじゃうかもしれないでしょ~?だから温泉ならどうかなって。それで連れてきたんだよ~』
ギン様とハクも銀色スライムさんをどうするか説明してくれます。

『なるほどそういうことねぇ』
〖ハク、お手柄ね〗
『えへへ~ ありがとう』
あれぇ?先に茹でたら?って言ったのはサーヤなんだけどな~?
『嬢ちゃん…じゃなくて、サーヤ、熱湯でぐつぐつは、茹でるじゃなくて、煮るだろうな。煮えスライムは危ないんじゃないか?』
そっか~。茹でると煮るは違うんだね~
『なんか違う~?』
『違う気がするな』
ハクにギン様までなんですか?

『皆様、そちらのスライムはただのスライムではありません』
バートさんが言います。
「うにゅ?」
普通と違うの?

『そのスライムはエンシェントスライムです。最古のスライムがまさか番でいるとは…』
〖驚きしかないわね~。まあ、とりあえず起きてもらわないとね〗
「ほえ~?」
どうやらスライムさんも只者ではなかったようです。


【フゥとクゥとちびちびっこ同盟のコソコソばなし】

『ねぇねぇ』
『みんなふつうに』
『ながしてるけど』

『スライムって何百年も生きるの?』
『そもそも百年お昼寝ってそれ以上生きてるってことだよな?』

『飛び蹴りも気になったけどぉ』
『熱湯でぐつぐつ茹でたらって』

『ふつうに』
『かんがえたら』
『しんじゃうよね~?』

『温泉になっただけマシじゃない?ハク偉いわ』
『でも、重いんだろ?沈みっぱなしもどうなんだ?』

『でも、そもそも水の中で』
『寝てたんでしょ?』

『そうか。そうだよな』
『でも、この疑問がさらっと流されること事態』

『みんな』
『かんかくが』
『マヒしてる』
『『『よね~』』』

『『『『うんうん』』』』


【泉の住人さんたちのコソコソばなし】

『いやはや、エンシェントスライムの番とは恐れ入ったが』
『まさか、精霊樹の分体と伝え聞いてきた真相が、あんなことだとはのぉ』
『『世界は驚きに満ちておるの(ぉ)』』

『種から』
『育ったってことは~』
『「分体」じゃなくて』
『「子供」ってこと~?』

『どうなのかのぉ。もし分体ではなく、お子だと言うのなら』
『今の精霊樹様に何かあった時に役割を受け継ぐ次代様になる可能性もある。ということかの?』

『え~』
『そんなすごい』
『やくわりかもなのに?』
『いままで』
『わすれられてたの~?』
『かわいそう~』

『そうじゃのぉ』
『せめて、わしらだけでも見守ってやろう』

『『『『さんせ~い』』』』
『『『『『『がんばるよ~』』』』』』

『うふふ…大丈夫よ。あとでちゃんと会いに行くわぁ。みんな、案内よろしくねぇ?ふふふ』

『『『『わ~~っ』』』』
『『『『『『きゃ~~っ』』』』』』
『『『『じぃじ!』』』』
『『『『『『亀じい!!』』』』』』

『せ、せせせ精霊樹の精様』
『も、ももも申し訳ありませぬ!』

『うふふ……』
精霊樹の精様は神出鬼没。要注意です。

しおり