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105 宝探しだ~♪妖精さんたちがんばる!

「ぎんしゃま~」
『みんなも~』
ギン様たちの思いなどお構いなしで、サーヤとハクはワクワクしながらみんなに声をかけます。早く宝探しをしたくてしかたないのです。

「にぇ~にぇ~、いしちゃん、しゃがしょう~!」
『そうだよね~ 、探そう~!』
「『お~!!』」
『『『『おーっ!』』』』
二人はやる気満々で盛り上がっています。水の妖精さんたちもつられて『おー!』って腕を突き上げてます。

『あ、ああ。そうだな』
『探すとするかのぉ』
いまいちショックから立ち直れていないギン様…
そんなギン様を生暖かい目で見る亀じぃ…

『ねえねえ、みんなにも』
『手伝ってもらおうよ!』
『そうだね~!』
『それじゃあ、せ~のぉ!』
『『『『お~~い!』』』』

妖精さんたちが仲間は多い方がいいよね!と言って大きな声で呼ぶと、精霊樹の分体にいた妖精さんたちが気がついてこっちにやって来てくれました。みんな可愛い♪

『なぁに~?』
『だれかいるね~』
『あ~!愛し子様だ~』
『森の主様たちもいるよ~』
『亀じぃもいるよ~』
『どうしたの~?』
思い思いにおしゃべりする妖精さんたちです。でも、まずは
『「こんにちは~」』
元気にご挨拶です!
『『『『『『こんにちは~』』』』』』
こんにちはしたら、元気なこんにちはが返って来ました!

「さーにゃ…や!でしゅ!よりょちくにぇ~」
『ぼくはハクだよ~。よろしくね~。サーヤのことはサーヤって呼んであげて~』
『ギンだ。今日はみんなに頼みがあってきたのだ。よろしく頼む』
ご挨拶大事!自己紹介もちゃんとします!

『『『『『『よろしく~♪』』』』』』
えへへ♪可愛い妖精さんたち仲良くしてくれるかな~

『皆、聞いてくれるかのぉ。今、地上の森には魔神様やエンシェントドラゴン様、そして精霊樹の精様までいらっしゃるそうでのぉ。それでのぉ、サーヤたちが魔法の練習をするのに空の魔石が必要なんだそうでのぉ』
亀じぃが集まってくれた妖精さんたちに説明してくれました。

「いしちゃん、ほちいにょ」
『ちょっと大きいのもいくつか欲しいんだ~』
だからね、ちょっと大きい石が欲しいのとお願いします。

『魔神様は、君たちにも希望するなら魔法を教えたいそうだ。なので、自分たちの分と他にいくつか探して貰えないだろうか。特にこの二人用と他にも地上にいる者達のためにもに大きめの物を見つけてくれると助かるのだ』

『どうやら小さいものだとこの二人には駄目なそうでのぉ。皆、すまんがよろしく頼むのぉ』

ギン様と亀じぃが詳しく説明してお願いしてくれました。

『え~!魔神様が?』
『わたしたちにも?』
『魔法教えてくれるの~?』
『すご~い!!』
『わかったよ~』
『みんなで探そう~』
良かった!妖精さんたちも探してくれるって!それに魔法教室にも来てくれるみたいです!それじゃあ

「いしちゃん、しゃがちょう~」
『お~!』

『『『『お~!!』』』』

『『『『『『お~!!!』』』』』』
みんなで手を突き上げて、おー!です。

『それじゃあ、我らも探すか』
『そうじゃのぉ。探すとしようかのぉ』
ギン様と亀じぃもいるし、頼もしいよね!

『ねぇねぇ、お父さんこれだけ広かったら、ぼくがサーヤと一緒でもいい~?』
『そうだな。でも気をつけるんだぞ』
『はーい』
「あ~い」

さっそくハクの背中に乗って、みんなで色んなところ探します。石をひっくり返したり、穴に手を突っ込んだり。サーヤの手しか入らないような狭いところでも妖精さんたちはスイスイです。きれいな石ちゃんがいっぱい集まってきました!すごいすごい♪

『サーヤ~』
『見てみて~』
『これは~?』
『なんか言ってる~?』
まずは先に会った妖精さんたちが

『『わたしたちも~』』
『『ちょっと大きいの~』』
『『見つけた~』』
そして、ほぼ同時に新しく会った妖精さんたちが『よいしょよいしょ』って大きめな石を持ってきてくれました!キラキラです。

「ふわぁ~きりぇ~」
『サーヤ、この子達は何か言ってる~?』
ハクが妖精さんたちが探してきてくれた石を見て聞いてきます。そうだね!聞いて見なきゃ!

石ちゃん、教えて?えっと~
「ん~?こにょこちゃちにぇ~ はくちょ、ぎんしゃまがいいゆっちぇりゅ」
石ちゃんすごく嬉しそうです。
『え?ぼくとお父さん~?』
ハクが自分だけじゃなくてギン様もなの?って聞いて驚いてます。

「あい!にゃんか、みゃえ、ひとちゅにょ いち だっちゃっちぇ」
石ちゃんが教えてくれました。

『え~?この子たち前はひとつの石だったの~?すご~い!!お父さんたちにも教えてあげなきゃ!お父さ~ん!!』
ハクが喜んでギン様を呼んでます!

「ようしぇいしゃんちゃちも、しゅご~いにぇ」ぱちぱちぱち
こんなすごい石ちゃん探しちゃうなんて!

『えへへ~』
『すごい~?』
『やったね~』
『でも、サーヤの』
『見つからないね~』
『まだまだ~』
『探すぞ~』
『『『お~!』』』

「おー!」
まだまだがんばるぞー!

妖精さんたちは『探してくる~』とまたどこかに行っちゃいました。
さぁ、サーヤも探すぞ!って思った時、何かがキラっと光った気がしました。
「うにゅ~?」
なんだろ~?

サーヤが光の元を探してキョロキョロしてると、ハクに呼ばれたギン様と亀じぃもやって来ました。

『ハクどうした?』
『何か見つかったかのぉ?』
『うん!あのね~サーヤがね~…あれ?サーヤ~?』

ハクがサーヤと一緒に妖精さんたちが見つけてくれた石のことを父親に報告しようとすると、サーヤがキョロキョロしています。

『サーヤ?どうしたの~?』
『サーヤ、どうした?』
ギン様もサーヤの様子に気がついて聞いてみると

「あにょにぇ~いみゃ、どっか、きりゃっちぇ」
したと思ったんだけど~、見つかりません。どこかな~?

『キラって?』
『何か光ったのか?』
「あい」こくん
たしかにどこかでキラッて、したんだけどな~?おかしいな~

『サーヤどの辺が光ったか分かるかのぉ?』
「ん~?こっちむいちぇ~、あっち きりゃっちぇ? 」
あっちの方~って指さします。

『あっち?』

みんなでサーヤが指さす方向を見るとそこにあるのは

『精霊樹かのぉ?』
『そうだな』
みんなで更にじーっと見ると

『あれぇ?』
ハクが何かに気づいたみたいです。

『ハク?どうした?』
『あそこ、穴~?』
今度はハクが前足で木の上の方を指します。

『樹の洞のことかのぉ?たしかに上の方にあるのぉ』
亀じぃも穴が見えたみたいです。

『光ったのあそこかな?見に行ってみようか~』
「あい。いっちぇみよ~」
ハクに乗って木の穴まですい~!です。
『あっ!ハク!サーヤ!気をつけるんだぞ!
後ろから少し慌てたギン様の声が飛んできました。

『は~い』
「あ~い」
気をつけるよ~。
穴のところに到着して、覗いてみるけど穴は思ったより小さくて中があんまり見えません。でも

『サーヤ~ なんかあるね~』
「ありゅにぇ~」
なんかあるのは、分かるんだけど~
『取れそう~?』
「ん~っまっちぇ~」
手を入れてみるけど届きません。そしたら水の妖精さんたちがやって来て

『サーヤ~』
『私たちが』
『入って』
『見てきてあげる~』
サーヤの代わりに見てきてくれるって。たしかに妖精さんたちなら入れる穴です。

「ほんちょ~?あいがちょ~」
『気をつけてね~』
無理しないでね?

『まかせて~』
『『『行ってくるね~』』』
水の妖精さんたち、手を振りながら四人で穴に入っちゃいました。優しいです。すると

『え~?』
『なんだろこれ~?』
『こっちは石だけどぉ』
『これなんだろね~?』
コンコン
『うわ~』
『かちこち』
『なんだろ~?』
『いしよりかたいよね?』
やっぱり何かあったみたいで、困った声が聞こえます。

「ようしぇいしゃ~ん」
『大丈夫~?何があったの~?』
声をかけると、
『大丈夫~』
『ん~でも~』
『とりあえず』
『一回戻るね~』
「あい」
『気をつけて~』
とりあえず、一度戻って来るみたいです。何も持たずに戻って来るのかと思ったけど、
『『よいしょ』』
『『よいしょ』』
って、二人一組になって大きな石を二つ持って出てきました。

『『はい!まずは~』』
『『このふたつね~』』
持ってきてくれた二つの石を受け取ります。
「あいがちょ~」
『わ~すごいね~』
これが光ったのかな~?
『でもね~?』
『もうひとつ何かあるの』
『だからもう一回』
『行ってくるね~』
妖精さんたち、そう言ってもう一度穴に入っちゃいました。
「きをちゅけちぇ~」
『無理しないでね~』

しばらくすると木の穴の中から声が聞こえます。
『『『『う~ん』』』』
『ちっちゃいのに~』
『おもい~』
『気をつけていくよ~』
『りょうか~い』
『『『『せーのっ』』』』

よいしょよいしょと声がします。時々『『『『う~』』』』って声がします。
「だいじぶ~?」
『気をつけて~』
大丈夫かな?ハラハラします。
しばらくすると妖精さんたちが丸い何かを持ってるのが見えてきました。

『あと、ちょっと~』
『がんばろ~でもぉ~』
『ギン様~、亀じぃ~』
『重いの~』
『『『『助けて~』』』』

えぇぇぇ!?
「ちゃいちゃいちゃちゃちゃちゃ」
『サーヤ、落ち着いて~』
「ちゃちゃ、ちゃいへん!ぎんしゃま~」
『お父さん、亀じぃ大変!来て~』
慌ててギン様と亀じぃを呼びます。

『どうした?』
『何かあったかのぉ?』
急いでギン様たちが来てくれました。
「ちゃちゃちゃ、ちゃいへん!」
『妖精さんたちが重いから助けてって』
妖精さんたちの言葉を伝えます。

『サーヤ、ハク下がってなさい』
「あい」
『はい』
急いで離れます。妖精さんたち大丈夫かな?

『妖精たち大丈夫かのぉ?』
亀じぃが話しかけると

『『『『うう~んんっ』』』』
『待って~』
『あとちょっと~』
『だけど~』
『重いい~』

妖精さんたちが頑張ってる声が聞こえます。
「がんばりぇ~」
『がんばれ~』
ハクと一緒に応援します!

『『うんしょうんしょっ』』
『『よいしょよいしょっ』』
『『『『んんん~っ』』』』

『「んんん~!!!」』

『ハク…』
『サーヤ…』
なぜかサーヤとハクまで一緒に力んでいるのをギン様と亀じぃが生暖かい目で見てます。

『『あとちょっと~っ』』
『『よいしょ~っ』』
『『『『うんんん~っ』』』』

『「うんん~っ!!!」』
頑張れ~!
『ハク…』
『サーヤ…』
なんですか?

『『よいしょおっ!』』
『『着いたぁ!』』

『「わ~っ」』パチパチパチ
やったあ!

『どれ、引き受けよう』
『『『『どっこいしょお!』』』』どすんっ
『よし。受け取ったぞ』
ギン様が重そうな何かを背中で受け取りました!

『『『『ふうう~うぅ』』』』
ぐでぇ~

「ふあっ」
『大丈夫~?』
妖精さんたちが倒れちゃったあ!

『『大丈夫~』』
『『疲れただけ~』』
『『『『ふい~い』』』』

良かった~

『ご苦労だったのぉ』
『亀じぃ、これは…』

んんん?何これ?

しおり