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 第6話  【進め!! 洞窟探検隊 其の6】

 せかへい 外伝30


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第6話
 【進め!! 洞窟探検隊 其の6】




 洞窟で出会ったのはサージュ村に住んでいる老人ライト・マヤギだった。



「なんでライトさんがここに?」



 パトが聞くとライトは灯りのランプで皆を照らしながら、



「それはこっちのセリフじゃよ。お前達もなんでここにいるんじゃ」



 と聞き返して来た。それに対してエスが答える。



「新しい洞窟が発見されたって聞いて、探検に来たんです」



 それから事情を話す。そしてライトがなぜここにいるのかも聞く。



 ライトも新しい洞窟が発見されたという情報を聞き、近場でもあったため久しぶりに探索に来ていたようだ。



 昔は探窟家として有名だった人物だ。新種の洞窟が近場で発見されたと聞いて、居ても立っても居られなくなってしまったのだろう。



 そんなライトはすでに洞窟の奥を探索して来たみたいで、ここからはライトに案内してもらうことになった。



「まさかライトさんに案内してもらえるなんて……」



 リーラは嬉しそうに言った。ライトは王国でも本を出版するほどの有名人だ。村人からは一目置かれている。



 ライトは杖をつきながら戦闘を歩いていく。途中でライトは足元に気をつけるように言うと、



「こ、これは!?」



 そこにはコウモリ型のモンスターが倒れていた。まだ消滅はしていないが、すでに再起不能状態で時期に消滅するだろう。



「これ、もしかしてライトさんがやったんですか?」



 パトが恐る恐る聞いてみると、ライトは笑いながら答える。



「いやぁ、歳を取るとこんなモンスターにも苦戦してしまう。歳はとりたくないものじゃ」



 それを聞いた一行は驚く。このモンスターはかなり巨大で強そうだ。それを一人で倒してしまったと?
 それでも衰えていると言われても全然納得できない。



 しばらく進んだ後、洞窟の先に光が見えて来た。そこには氷柱のように天井に張り付いた光る石がたくさんあった。
 そしてそれは赤色や青色、様々な色に光っている。



「これは魔石……?」



 それを見た一同は唾を飲んだ。洞窟の中にこんな綺麗な空間があり、そしてこれが全て魔石だなんて……。



 ライトはその石の一つに触ると、



「この程度でびっくりしてたら勿体無いぞ」



 と言って笑った。



「わしは長年洞窟を探索して来たが、ここより綺麗な魔石はいっぱいあった。お前達ももっと大きくなったらそういうところに行ってみると良い。そうすると新たな発見がある」



 こうして洞窟探検は終わったのであった。





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