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第4話 アイカの不満(13)

 彼女の華奢な両肩──。いくらオーク種族が戦士としての個々の能力。武と力が、男女平等に優れている。

 だから此の国の女王アイカも一騎当千、武と力に優れたアマゾネスであろうとも。彼女と目の前にいるウォンの肢体を見比べればわかる通りで。

 女王アイカは大人の女性らしい緩やかな丸みを帯び。オーク種族の男性と見比べれば、やはり女性だ。華奢な肢体をしている。いるのだ。

 そんな華奢な彼女の両肩にウォンは己の大きくゴツイ掌を乗せ、自分自身──。

 そう、元女王アイカの恋人、婚約者、夫と言っても過言でなかった男……。漢王、王だった筈の自分に再度力を……。今のような状態、身分、身の上。近衛隊長、騎士と呼ばれる身分ではなく。再度此の国の漢王、女王の主、夫として君臨する為の力。再起する為の武と力を貸して欲しい。

 そう、今の此の国とジャポネの少年王であり。覇王と言っても過言はない。健太に対しての謀反。此の国の独立を得る為の謀反に対して同調、共犯者になろうと必死に持ち掛けるのだよ。ウォンはね。

 それもさ? 女王アイカの華奢な両方に己の大きな掌を置くだけには飽き足らず。彼女──。

 此の国の女王アイカをハグ──抱き締め、この邪な策、陰謀を優艶な、ないないづくしでことを終わらせ、己の思案した策──。

 両国を統一した少年王に対して謀反、無き者にする策を実行しようと試みる。みようとするのだが。

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