第4話 【進め!! 洞窟探検隊 其の4】
せかへい 外伝30
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第4話
【進め!! 洞窟探検隊 其の4】
洞窟に行く前に行きたい場所がある。そう言われてパトはエスについて行く。
他のみんなはどこに向かうのか分かっている様子で、足取りが軽い。
「おい、どこに行くんだよ」
「強力な助っ人を呼びに行くんだ」
そして辿り着いたのはパトの家だ。
「おい……まさか……」
その時、家の扉が開かれる。
そしてそこから出て来たのは、ヤマブキとエリスだ。しかも二人とも私服じゃなくて探検用の服装をしている。
「…………お前ら、何やってるの?」
パトが聞くとエリスが、
「私が行けば十分って言ってるのに、こいつが付いてこようとするのよ」
「コレハ私ノ仕事デス。行カナイワケニハイキマセン」
そう言ってヤマブキとエリスが取っ付き合っている。まぁ、ヤマブキは何もしていなくてエリスがヤマブキの頬を引っ張っている感じだが……。
それを見たエス達は少しぽかーっと止まっていたが、エスが、
「よし、これでメンバーは集まったな!」
と言った。エス達がいるのに気づいたエリスは素早く姿勢を正す。
「ええ、私が手伝ってあげる!」
「もういろいろと遅いぞ」
パトがそうツッコんだ。
こうして洞窟に向かうことになった一向。メンバーはパト、ヤマブキ、エリス、エス、ルンバ、カナー、リーラの七人だ。
確かにヤマブキやエリスが居れば洞窟探索の危険に対する対策はできる。
だが、本当に村人が洞窟探索なんかをして大丈夫なのだろうか。
しかし、悩んでいる時間はなくパト達は洞窟に着いた。
山の壁面に面した洞窟で、そのまま入ることができる。
洞窟の入り口は人が一人入れる程度の大きさだったが、中に入ると予想以上に広い空間だった。
「暗!! 明かりだ!! 明かり!!」
エスはそう言うとルンバにランプをつけるように指示する。ルンバは持って来ていたランプに魔法陣を展開すると魔法で火をつけた。
「なかなか広いのよ」
あたりを見渡しながらエリスが言う。それに対してカナーが、
「これはなんかお宝があったりするかしら」
そう言った。
そんな中、パトは少し怯えていた。それを見たヤマブキが、
「ドウシタマシタカ?」
と聞いて来た。ヤマブキの言葉を聞いてリーラもパトの方を見る。
「パト? どうしたの? もしかして怖いの?」
怖いだと……そ、そんなことあるわけないじゃないか。ちょっと洞窟の壁の模様が顔に見えたからってビビってるわけじゃない。
そんなパトを見たルンバは、
「あ、お化け」
とパトの肩を叩く。
「ぎぃやーーーーー!!!!」
パトは飛び上がった。