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夢2

 目を覚ますとメアリとシェアリが心配そうに私を見ていた。
 それにマクスウェルが奥に控えていることに気が付いて、ドキンとした。

「やっと目を覚ましましたね」

 メアリが私の顔を心配げにのぞき込むと私の顔色を確認している。

「まだ、周りの人間に今日の話はしていない」

 部屋の後ろでマクスウェルが言う。

「あなた、子供と言う事で特別に寝室に通して差し上げたんですよ!!」

 メアリがマクスェルに言った。

 それでマクスウェルが何故ここにいるのかが分かった。

「心配おかけいたしました」
「いや……」

 何かを言おうとしてマクスウェルが口ごもる。

「大丈夫です。神託は受け取りました」

 けれどその内容をどう実行して良いのかが分からなかった。
 自分の思った人に王位を押し付けてもいいのだろうか。

 何も考えなければ今国主という重職についている男か、神官としての力がある白き竜のどちらかにお願いするのがいいのだろう。
 けれど、本当にそれでいいのかが分からなかった。

「『(いずみ)の乙女としての役割をしかと受け止めました』とお伝えください」

「いずみ?」とマクスウェルが聞き返す。

「はい。そのようにお伝えすれば伝わる筈です」

 伝わらなかったのであればあれはきっと単なる夢なのだろう。
 けれど、多分あの夢は本物だったのだろうという確信めいたものがあった。

「分かりました。お伝えいたします」

 マクスウェルはそう言うと、静かに部屋を出て行った。

 今日のお礼を言うのを忘れてしまったことにようやく気が付いた。

 私は次に会ったときにお礼をすればいいと思い直して、それからメアリを見た。

「ねえ、白き竜の伴侶はどんな人なの?」

 私が突然そんな事を言ったからかメアリは少しだけ驚いていた。

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