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 第3話  【盗賊のプハッー!! 其の3】

 せかへい 外伝26


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第3話
 【盗賊のプハッー!! 其の3】




 ある水晶を盗むために屋敷に侵入したミニバンとアプー、そしてグラニット。彼らは屋敷の中を探索していた。



「それであの宝はどこにあるんだ?」



 ミニバンは屋敷の中を静かに歩きながら、小さな声で聞いた。
 それに対して、グラニットは小さな声で答える。



「この屋敷には地下室があり、そこに宝物庫があるらしい。そこにあるだろう」



 グラニットはそう言い、地下室を探す。そしてしばらく屋敷を中を探し回り、やっと地下室を見つけた。



「この下に宝物庫があるはずだ」



 グラニットは地下室の階段を降りる。ミニバンたちもついていくんだが、ミニバンは一つ気になることがあった。



「なぁ、そういえば、アプー」



「なんだ?」



「グラニットはどうやってこの宝の情報を手に入れたんだろうな」



「プハッー! 分からん、だが、ま、どっかから調べてきたんだろ」



 そして地下室にたどり着いた。



 地下の宝物庫にはいろんな宝がある。それを見た二人は目を輝かせる。



「こ! これは!?」



 それは宝の山々。



「プハッー!! おい、グラニット、本当にその水晶だけがお前の手柄でいいのか? これ全部俺たちがもらっても?」



「ああ、構わん、私の欲しいのはこいつだけだ」



 グラニットはそう言い、水晶を手にとった時、



 降りてきた階段から足音が聞こえた。そして男の人の声。



「うーん、不審な魔力を感じて来てみれば……ネズミが入り込んでいるではないか」



「っ!!」



 グラニットは短剣を抜いて走り出す。そしてミニバンとアプーを押して退ける。



 そしてその後すぐに金属音が響きた。



「ほほぉ、なかなかの使い手ですな。お嬢さん」



 二人を切りつけようと、すでに男は剣を抜いて攻撃していた。それをグラニットが素早く防いだのだ。



「あ、危なかった」



「プハッー! 助かったぜ」



 二人はグラニットに押し倒されて何かと思ったが、すぐに状況を理解して礼を言った。



 アプーもミニバンもそこそこの実力も持ち主だ。しかし、背後から攻撃されたというのに気づくことができなかった。



「グラニット!!」



 ミニバンはそれを伝えようとするが、



「分かってる」



 グラニットはミニバンが何を言いたいのか分かったようだ。



「貴様……何者だ…………」



 グラニットは攻撃を仕掛けて来た男に聞く。すると、男は答えた。



「俺か……俺はラピッドとでも名乗ろうか」



 そう言い男は長い髪をかき分ける。そしてラピッドと名乗った。



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