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74 サーヤ先生の温泉講座

しゃかしゃかしゃかしゃか

『サーヤ~気持ちいいかしらぁ?』
「あい~」ぎゅー
ただいま、精霊樹の精様にしゃかしゃかしゃかと頭を洗われています。おめ目ぎゅーっです。

精霊樹の精様はとっても気の付く人で、温泉洗い場用のイスまで作ってくれました。
『うふふ。その内ドワーフさんたち来るらしいからぁ、そうしたらもっとみんなの可愛い椅子を作ってもらいましょうねぇ』
「ほんちょ?」
かわいいイス?みんなの?
『わ~い』
ぴゅいきゅい『『やった~』』
『『楽しみだね~』』
『『『たのしみ!』』』
みんなもそれを聞いて大喜びです。でも、このイスも気持ちいいよ!木の暖かいイスです。

それから、精霊樹の精様は、温泉に泡が流れ込まないようにもしてくれました。
素晴らしいです。パチパチパチ

『は~い。洗い残しはありませんかぁ~?』
「あ~い。にゃいでしゅ~」
お耳の横までしっかり洗って貰っちゃいました。
『じゃあ、流しますよぉ~』
「あい~」すーっ
息吸って止めて~
『目をつぶって~』
「う~ 」ぎゅーっ
『はいっ』
バシャーッ
ぴゅきゅ『『つぎだよ~』』
バシャーッ
え?
『はい。つぎ~』
バシャーッ
ええ?
『はい。つ…』
「ま、まっちぇ~」ぱたぱたっ
おててパタパタしてお湯を止めてもらいます。
ぷはぁっ、い、息が出来ない~
「けほけほっ ぜーはーぜーはー」
く、くるちかった

『あらぁ~ごめんねなさいねぇ』くすくす
ぴゅきゅ『『ごめんね』』
『サーヤごめんね~』
ぜぇぜぇ
「だいじぶ。もも、すい、はく、おてちゅだい、あいがちょ」
手伝ってくれたんだもんね
ぴゅきゅ~『『えへへ~』』
『次は気をつけるね~』
うん。お願い~
「あいがちょ~」
でも、精霊樹の精様、笑ってなかった?もしかして…?

『んふふ?じゃあ、次は体ねぇ~』
「ふおっ?」
笑ってる?やっぱりわざと!?

あれ?そういえば…体洗うスポンジの代わりって?何かな?

『クモさ~ん、こっち来てぇ~』

なんとクモさんは親子で洗いっこしていたようです。それも…

『私たちにもぉそれ、くれる~?』

クモさんはなんと、シルクのように滑らかな糸を出して、毛糸玉のような物を作ってアワアワにして洗っていました。

「ふわぁ~くもしゃん、しゅご~い」

どうぞ、と、新しい糸の塊をくれました。
「あいがちょ~」
というと、くねくねしちゃいました。どうやら照れているようです。

『サーヤ、体の洗い方はぁ?』
精霊樹の精様もクモさんから糸の玉を貰って、どうやって使うのか聞いてきました。
「え~ちょ、よ~くあわだちぇちぇ~、やちゃちくありゃうにょ」
泡で洗う感じかな?

〖ふむふむ。よく泡立てる〗
『また優しくなのね』
「ふあっ?」
びくびくっ ま、また!ジーニ様とフゥ!

『ゴシゴシはだめなのね?』
〖泡はたくさん?〗
こわこわこわっお顔が近いよ?

「あ、あい。たくしゃんにょ、あわぢぇ、やちゃちく…」
泡を滑らせるように、強く擦っちゃうとお肌に良くない…だったはず
〖『分かったわ!!』 〗
こ、こわこわこわ…

『まったく仕方ないわねぇ。さあ、みんなも早く洗って温泉入りましょ~』
精霊樹の精様はいつでものんびり。ちょっとやそっとのことじゃビクともしないみたいです。

「あ~い」
『は~い』
ぴゅいきゅい『『わ~い♪』』
『『楽しい~』』
『『『あわあわ~♪』』』
みんなで一列になって背中洗いっこしました。楽しかった~♪みんなあわあわもこもこ~♪
残念だけど、アワアワ流して~

『さあ~いよいよ温泉に入るわよぉ~ サーヤ先生入り方はぁ?』

精霊樹の精様が先生だって照れちゃうな~。ぽっ。
じゃなくて、えっと、たしか~?

「ちんぞう かりゃ とおい、あちしゃき とか てしゃきかりゃ おゆかけりゅ…」
だったよね?掛け湯って言ったと思うんだよ。

『心臓?』
精霊樹の精様が首傾げて、それはどこ?ってしてます。
「あい。おむにぇ、どきどきちゅりゅとこ」
この辺?かな?一応心臓と思うあたりをおさえます。
『なるほどぉ、心臓から遠いとこからお湯をかけて、体を熱さに慣らしてから入るってことかしらぁ?』
精霊樹の精様がまたふむふむってしてます。
「しょう!だいしぇいかい!!」
おさすがです!
『なるほどぉ。じゃあ、みんな並んでぇ~足先からお湯かけてぇ』
ざぱっざぱっざぱっ
『よし!じゃ、入りましょうかぁ』
精霊樹の精様は丁寧にみんなにお湯をかけてくれました。

「『『『わ~い』』』」
温泉♪温泉♪やっとです!どんなお湯かな~?

『じゃあ、ちびちびっ子たちはこっちねぇ♪浅くしたからねぇ』
精霊樹の精様、ちっちゃい子の為に色々してくれます。素晴らしいですパチパチパチ

『『『わ~い!』』』
『『ありがとう~』』

ん?ちびちびっ子?
『ちびちびっ子はね~妖精トリオとぉ、フライとフルーたちのことよぉ。ほら、サーヤの肩乗りサイズでしょう?』
精霊樹の精様が教えてくれました。

なるほどぉ じゃあ、
『サーヤと、双子と、ハクは、ちびっ子ね~』
そっか~
あれ?精霊樹の精様まで心を!?
『違うわぁ~ 可愛いお顔にぃ、ぜ~んぶ出てるわよぉ』

えええ?がーん!
「しょ、しょんにゃ…」

『え~?たぶん~みんなわかるわよぉ?ねぇ?』
なんと、ハクの言葉に、はちの女王様とクモさんまで親子揃って頷いてます。
うりゅりゅ…ひどい

『さぁさぁ、そんなことよりぃ』
がーん!そ、そんなこと…
『くすくす。そんなことよりぃ、ちゃんと浸かりましょ?ちびっ子はここに段を作ったから座れるわよ?』

はっ!そうでした!せっかくの温泉!
精霊樹の精様は温泉の中座れるようにしてくれました!すごいです!

〖石を作ったのは私よ~〗
そうでした。ジーニ様もありがとうございます。

それでは、入りましょう。ゆっくりゆっくり。ぽちゃ~ん。
乳白色の柔らかいお湯です。ちょっと、とろってしてます。
天国~ふわぁ~ぁ

「…………」ぷかぁ

〖『『…………ぷっ』』〗

浮いちゃう……うりゅう~

ぴゅ『ぽんぽん』
きゅ『ぷくぅ~』
『ぷかぷかだね~』
『『キレイに浮いたね~』』
『『『きゃはは~まねっこ~』』』ぷかー
妖精トリオまねして浮いてます。

泣いちゃうよ……うりゅうりゅ~

『くすくす。仕方ないわねぇ~ サーヤはこっちねぇ』
そう言って精霊樹の精さんが自分のお膝の上に座らせてくれました。なんでしょう。頭がちょうどよくホールドされます。ふかふかです。
こちらの世界の美人さんは皆さん、うらやまけしからんものをお持ちなのでしょうか…でもやっぱり

「おんちぇん、きもちいにぇ~」ふい~い
『そうね~ 癖になりそうねぇ~』
『もう毎日入らないとダメです』
〖同感だわ~〗
ぴゅう~『きもちいいね~』
きゅう~『まったりだね~』
『『ぽかぽか~』』
『『『ぷかぷか~』』』
妖精トリオはぷかぷかが気に入っちゃった?
『ぶくぶくぶくぶく~』
ハク?何してるの?

『サーヤ、温泉の入り方はあるのぉ?』
精霊樹の精様が聞いてきました。

「ふぇ?はいりかちゃ?」
温泉の入り方?

『そうねぇ~?体が丈夫になる入り方とか、お肌にいい入り方とかぁ?』
ちょっと考えながら聞いてきました。お肌で目が光った人がいた気がするけど、見なかったことにします。

「ん~?いりょいりょ?」
『例えば?』
「おしょと みちぇ にょ~んびり はいっちゃりぃ、にゃんかいも はいっちゃり?」
色々したような気がするよ?

ぴゅ『そうだ!』
きゅ『おばあちゃん!』
『そうだね~、サーヤ おばあちゃんとはどうやって入ってたの~?』
『一番よくやったやり方は?』
『きっと体にいいよ!』
『『『うんうん』』』
ちびっ子たちがきっと体にいい入り方のはず!って言ってます。

「ふにゅ?おばあちゃん?いちびゃん?」
おばあちゃん、すごい信用されてる?
温泉~どうしてたっけ~?
「ふぎゅう~ぅぅ」
頑張って思い出します。

ぴゅきゅ『『がんばれ~』』
『『『ふぎゅーぅぅ』』』
妖精トリオもなぜか力がはいります。

あっ!
「えっちょ、おみじゅのんじぇ」
あれ?
ぴゅ?『のんだっけ?』
きゅ?『どうだっけ?』
『飲んでないかな~』
そうだね。忘れてたぁ。えへ?

「あちゃまに、ぬりぇた、たおりゅのっけちぇ」
ちょっと冷たいヤツ?のぼせないように

『タオル?体洗う布の事だったかしら?』
精霊樹の精様が思い出すと

『じゃあ』
ぴゅきゅ『『また』』
『『くもさん』』
『『『おねがい!!!』』』
ちびっ子たちがクモさんにお願い!

クモさんが器用に人数分大きさを変えて渡してくれます。頭に乗っけるようにさっきより大きめです。ありがとうございます。

『はい!』
『のっけたよ!』
フライとフルーが頭にかけ登ってのっけてくれました。

「あいがちょ」にこにこ
『『どういたしまして~』』にこにこ

『それでぇ?』
精霊樹の精様がこの後はどうするの?って。

「しゃんぷん はいっちぇ~、ごふんでちぇ~、を、しゃんかいしゅりゅにょ」

『三分?それって時間かしら?』
そうだよ~。
「いっぷゅんが、ろくじゅ、にゃにょ」
この位?手拍子打ってみます。ぱんぱんぱん

「ほんちょは、ひゃくと、はちじゅ、かじょえりゅ?でみょ、さーにゃ、はやくいえにゃい」
練習したけど~

『そう。百と八十数えるのねぇ』
ふむふむ。と頷く精霊樹の精様。

「だかりゃ、ゆっくり、ひゃくと、おまけにょじゅう、かじょえちゃ!」
頑張ればできるよ!

『そうなのねぇ。それじゃあ、百八十は今後の目標にしてぇ、まずは百とおまけの十から始めましょうかぁ。でも、とりあえず今は一度出て休みましょ~』
精霊樹の精様がとりあえず上がりましょって、みんなを温泉から上がらせます。

「ふにゅ?」ざばーっ
サーヤはそのまま抱っこされて強制的に温泉の外です。

『だってぇ、そろそろ三分経ったんじゃなぁい?今からでもお水飲みましょ?』

「ふお?」

そっかあ。お話しながら入ったからきっと三分たったよね。もしかしたらそれ以上たったかな?ふい~い。

しおり