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73 ああ、なんということでしょう…

ジーニ様とフゥの前で美容のことは言っちゃいけません。サーヤ覚えた。

ジーニ様とフゥのあまりの迫力に負けながらも、この世界の温泉にわくわくです。

精霊樹の精様が作ってくれた洗い場で、髪の毛から洗います。
『おうちお風呂なら、先に温まってから、髪とか洗った方がいいんだけど、温泉はみんなの温泉だから、綺麗にしてから入りましょうね』って、おばあちゃん言ってました。だから、綺麗にしないとね。

『じゃあ、サーヤの髪の毛は私が洗ってあげるわねぇ~』にこにこ
サーヤの髪の毛をサラッと撫でると、唐突に精霊樹の精様がすっごい楽しそうに言ってきました。でもぉ

「うにゅ?じぶゅんで、こちこちできりゅにょ?」
髪も体もちゃんとこしこし洗えるよ?ずっとやってたんだもん。

『んふふ~♪そう?じゃあ、サーヤ。バンザーイしてみてぇ?』にこにこにこ
精霊樹の精様がにこにこして変なこと言います。

「ふにゅ?ばんじゃーい?」
なんでバンザイ?今関係ないよね?
でも、ちゃんと言われるままバンザイするサーヤ。

『そうそう。そしたらぁ、頭のてっぺん触ってみてぇ?』にこにこにこにこ
ちゃんとバンザイしたら、更に変なこと言ってきました。

「あい?」
あたまのてっぺん?なんで?

『そうよぉ♪てっぺん♪』にこにこにこにこ
なんでそんなにニコニコしてるのかな?と、思いながら、言われた通りにしてみると…?

「ふ、ふおぉぉぉお!?」
な、なんということでしょう!?

『ほらねぇ?』くすくす
してやったりみたいなお顔してるよね?

「と、とじょかにゃい……」
がーん!!がーん!がーん…
うりゅりゅりゅりゅ…

『うふふ やっぱり届かなかったでしょう~?』くすくすくす
精霊樹の精様……笑い事ではないのです。頭に手を置いたままうるうるした目で見つめます。

『ほんとだ~』
ぴゅいきゅい『『とどいてないね~』』
『『うん』』
『『『すごいあいてる~』』』
『まあ、まだ二歳だしね』
あう~ちびっこ達にフゥまで~
〖いや~ん♪かわいい~♪〗
ジーニ様、かわいいじゃないのです。うりゅりゅ

『それにね~背中も届かないと思うからぁ、体も洗ってあげるわねぇ』にこにこ
「ふおっ?」
お目目を更に見開いて、更にうるうるです。

ぴゅい~『もう、うるうるじゃないよね~』
きゅい~『だばーって、ながれてるよね~』
『滝みたいだね~』
モモ、スイ、ハク、聞こえてますよ…

『だいじょうぶ~』
『てつだうよ~』
『あらったげる~』
ありがとう。でも妖精さんたちのおてて小さいよ…
『ぼく達もお手伝いするから』
『それも大丈夫!』
フライ、フルー、あんまり変わらないよね?
みんないい子だけどなんか悲しい…

『まあまあ、サーヤ、これからよ』なでなで
フゥが慰めてくれたのに

〖あ~ん♪いつまでもそのままでいいのよ~♪〗
ジーニ様、それは嫌だし困ります。うりゅりゅ

はちさんの女王様とクモのお母さんに頭なでなでされました。子ぐもちゃんたちにも…

『あらあら、ダメ押しって言うやつかしらぁ』くすくす

精霊樹の精様、違うよ?精霊樹の精様のそれがダメ押しってやつですよ。 うりゅりゅ~。

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