第7話 【貴族の妹達に幸せを!(クリスマス) 其の7】
せかへい 外伝 クリスマス
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第7話
【貴族の妹達に幸せを!(クリスマス) 其の7】
屋敷に帰ったミリアとバイズ。雪山で貰った衣装をミリアは自分の部屋に隠すと、今度は村へと向かった。
「何をなさるんですか?」
バイズが聞くとミリアは答える。
「サリスとミーニャのプレゼントを買うのよ!」
ミリアはそう言うと村を歩き回る。ヤザ村にはいろんな店がある。その中から二人へのプレゼントを探すことにしたのだが……。
「うーむ、なかなか良いのが見つからないな」
ミリアは手を顎に当てて悩む。そんなミリアにバイズは質問する。
「玩具屋さんは見に行ったんですか?」
「ああ、そうだな。宝石とかよりは人形とかの方がいいか」
ミリアの回答を聞いたバイズは、やっぱりこの人も貴族なんだなぁって思ったのであった。
玩具屋さんに行き、ミリアは猫と熊のぬいぐるみを買った。そして屋敷に帰るとそれをプレゼントの箱に入れた。
「結構は今日の夜だ。お前の任務はここまでだ。ありがとな、バイズ」
「いえいえ、妹様達も喜んでくれると良いですね」
こうしてミリアは夜になるのを待った。そして日が暮れて夜になる。クリスマス当日だ。
ミリアは老人から貰ったサンタクロースの服を着ると、プレゼントを持って屋敷の中を移動した。
もう深夜であり、サリスとミーニャは寝ているはずである。暗い屋敷の中をミリアは移動する。しかし!!
「サンタクロース、まだかな?」
「もうすぐだよ!」
サリスとミーニャの二人は起きていた。
しかもサンタクロースを待っている。サンタクロースの服を着ているとはいえ、この姿を見られてガッカリされたくない。
どうするか……。
ミリアが困っていると、後ろから肩を叩かれる。振り返るとそこにはバイズがいた。
「お任せください……」
バイズはそう言うとサリスとミーニャのいる部屋に入る。
「あ! バイズだ!!」
「まだ起きてらしたんですか。そろそろ寝ないといけないですよ」
バイズはそう言うと部屋の蝋燭を消す。
これがチャンスだ。暗い状況なら顔をはっきりと見ることはできない。
ミリアは高速で移動して二人のベッドにプレゼントを置いた。バイズは蝋燭を消してそのまま二人を寝かしつける。これなら起きた時にプレゼントがある状態だ。
部屋を出て、二人を寝かし終えたバイズとミリアと合流した。
「お疲れ様です。ミリア様」
「助かったよ。バイズ」
そしてプレゼントを渡し終えたミリアほ自室で寝ることにした。
そして次の日に起きると、ミリアのベッドの上にプレゼントが置いてあるのであった。