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49 (見習い)?かっこ?

フゥもクゥもがんばれーっ!一緒にがんばろーっ!て思ったけど、あれぇ?

つんつん。ジーニ様の腕の中から手を伸ばして、イル様の服を引っ張ります。
〖ん?サーヤどうしたんだい?〗
〖何かしら?〗

「いりゅしゃま、じーにしゃま」
じーっと二人を見上げます。

〖ん?どうしたのかな?〗
〖なあに?〗
サーヤが何を言いたいのか分からないイル様とジーニ様。首をかしげてます。

「かえっちゃう?」うりゅりゅ
さっきのお話の仕方だと、いなくなちゃうよね?ずっとはいられないって…

〖〖え?〗〗
〖あ~泣かないで、サーヤ〗
〖そうよ、泣かないで〗
突然の質問と、うるうるおめ目に神様二人が慌ててます。

〖私はもう少しいるわ。ほら、だってあなた達に魔法の基礎を教えてからじゃないとね。ね? 〗
うぅぅ本当?うりゅうりゅ
〖本当よ〗
「あい」
ジーニ様のお洋服ぎゅってします。逃がさないからね?
〖いや~ん♪ぎゅっですって!かわいい~♪〗
ジーニ様がなんかちょっと壊れました。

〖う~ん。ぼくはそろそろ一度戻るようかな。一応、主神だからね、長くは天界を空けられないんだ。ごめんね。でもまた来るよ。約束する〗なでなで

うぅぅ…頭を撫でてくれたから許してあげます。でも涙はじょばーっ
「あい。やくしょく」ぐすぐすっ
〖ありがとう〗
イル様、頭撫でながら苦笑いです。

〖うう…仕方ないわね。抱っこ代わってあげるわ。今だけよ?すぐ返してもらいますからね!〗ふんっ
ジーニ様が、ふんって言いながらサーヤをイル様に渡します。

お顔、逸らしてるけど少し赤いです。おお…!黒髪迫力美人さんのツンデレ!これがおばあちゃんが言ってた、尊い!ってやつかな?

イル様はそんなジーニ様に驚いたのか、目をぱちぱちしてから、にっこり笑って

〖ありがとう魔神ちゃん〗
と、サーヤを受け止めました。抱っこ上手ですね。抜群の安心感です。涙も少し引っ込みました。ずびっ

それじゃあ、イル様がいる間に続き聞かないとね
「いりゅしゃま、ちゅぢゅき」
さあ、はやく

〖ん?続き?〗
イル様、なんだっけ?ってお顔ですね?

「あい。みんにゃにょ しゅじょく」
忘れちゃダメです。みんなはどうかな?まだフゥとクゥしか聞いてないよ。

〖あ~そうだったね。主立ったとこだと森の主は神獣(見習い)に、息子君は聖獣(見習い)になってるね。他の子たちも上の種族に上がったりしてるよ~。例えば森の木とかもトレントになってたりね~〗あはは~
イル様、また笑ってます。ジーニ様は?ちろっ

〖え?〗ふい~
ジーニ様どこ見てますか?

「んにゅ~?」
色々気になるけど、

「|かっこみにゃらいっちぇ《かっこ見習いって》?」
かっこ?なぜにかっこ?

みんなも訳分からないらしくてポカーンとしてます。
特に本人たちはお口だけじゃなくて、お目目までぱっかんと開きっぱなしです。大丈夫?しぱしぱしない?

〖それでね?カッコを無くすためにもサーヤ、森の主と息子君に名前付けてあげてくれるかな?〗
唐突にイル様が言い出しました。

「うにゅ???」
なんでそこでお名前?

〖くすくすくす。サーヤ思い出して?フゥとクゥ、それにモモとスイに名前付けたら、どうなったかしら?〗
ジーニ様が可笑しそうに、ほら、思い出してって言います。

名前付けた時?何かあったっけ?
いつの間にかフゥたちと双子も一緒になって、う~んと考えてると…
「ふあっ!」
『『あっ!』』
ぴゅきゅ『『あっ!』』
みんな同時に思い出しました!

『そっかあ』
『そうよね』
ぴゅいきゅい『『ぴかーっちたら』』

「ぱわーあっぴゅ!!」
シャキーン!!バシッ!
〖あいたっ!〗

〖あら!〗
『『あっ』』
ぴゅきゅ『『あっ』』

ん?バシッ?あいた?
〖ぷっ。あら、抱っこ交代して正解だったかしら?くすくす〗
ジーニ様が笑ってます。フゥとクゥ、双子は『あ』の口のまま固まってます。あれぇ?

〖サーヤ?危ないから気をつけてね?〗にこっ
「ふお~?」
ありゃ?イル様お鼻赤い?

〖サーヤ?〗
「あい。ごめしゃい」
気をつけます。


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