48 みんなの種族は?サーヤが代わりに聞いたげるね!
ふぅ。泉のほとり、こじんまりとした小さいログハウス風な小屋がひとつ。
良かった…あのままベル○イユ宮殿のままじゃ自然破壊もいいところだった。それにしても外見はベル〇イユ宮殿だったのに、なんでお部屋の中はログハウス調だったんだろ?謎です。
〖せっかくキレイだったのにぃ〗
ジーニ様はとっても残念そうにそういうけどぉ
「さーにゃ、こっちのがすち。かわい」
庶民だし~お城じゃ落ち着かないよ。ほら、森の主様のお顔も、明らかにホッとしてるよ。
〖そう?サーヤが好きならいいわ♪〗
ありゃ?あっさり…いいんだね。
もちろんふかふかベッドは残してもらったよ。ふかふかベッドに罪はないのです!
〖まあまあ。その内、ドワーフやエルフたちも来るから、その時また相談しながら建てればいいんじゃないかな?それこそ彼らはその道のプロだからね〗
主神様が教えてくれました。
おぉ!それは楽しみだね!
早く会いたいなぁ
あれ?そういえば
「
〖ん?なんだい?サーヤ。あっ!そうそう。僕のことはイルとでも呼んでくれればいいよ。呼びにくいだろ?主神って〗にこ
いいの?それじゃ早速、
「あい。いりゅしゃま。あいがちょ」
〖うん。いいな~イリュしゃまだって…〗じーん…
あ、あれ?イル様がイリュ様になっちゃったけど、なんか、感動してるっぽいからいいかな?
〖ふふっイリュ?何だかかえって本名に近づいちゃったわね〗くすくす
あっ、そう言えばそうだね?イリュース様だもんね?
相変わらず私を抱っこ中のジーニ様が笑ってます。ずっと抱っこしてて重くないのかな?
〖ちっとも重くないわよ♪ん~ムニムニすべすべ気持ちいい♪幸せ♪〗
ほっぺとほっぺで、すりすりされちゃいました…
それにしても皆さん心読みすぎです。
〖〖 読んでない(わ)よ?〗〗
「うにゅ?」
〖お顔で分かるよね?〗
〖お顔でわかるわね〗
そうですか…あなた方もですか。
くすん。
〖くすくす。ごめんごめん。それで?〗
「んにゅ?」
それで?イル様なんのこと?
〖ぼくに何か聞きたかったんじゃないのかい?〗
イル様が苦笑いしながら、思い出した?って。
「
誰の種族が変わったのかな?
〖ん?あ~そういえば、種族変わってたね~〗
あはははってイル様が笑うと、ジーニ様がふい~っと顔をそらしました。
〖誰?というか、もはや全て?〗あははは
イル様が笑いながらとんでもないこと言います。
「ふぇ?」
『『『『は?』』』』
全てって全部?話を聞いてたフゥたちまで『は?』って言ってるよ。
ぴゅ『あたちは?』
きゅ『ぼくは?』
昨日すでに変化が分かっていた双子だけが普通に聞いている。
〖ん?君たちは種族は変わらないよ?元々が特別だからね~。でも確実にレベルアップはしてるよ。もう魔法も使えるはずさ〗
イル様が楽しそうに教えてくれます。
ぴゅ『ほんちょ?』
きゅ『やっちゃー!』
モモとスイは大喜びです。バンザイしながら飛べるようになった翼を使って、クルクル飛んでます。パタパタパタ~
〖でも使い方を教わるまでは使っちゃダメだよ〗
イル様はしっかり釘を刺すことも忘れません。
きゅぴゅ『『はーい!』』
しっかりお手て上げてお返事してます。
〖うんうん。いい子だね~〗
元気よくお返事した双子を満足気になでなでするイル様。
わーいと喜びながらパタパタ飛んでいる双子。可愛い♪
一方、フゥたちや森のみんなは
先程の〖全てだね〗で、またもや固まっていました。
「ふにゅ~ぅ」
やれやれ。みんな大丈夫?仕方ないなぁ。みんなが聞けないなら私が代わりに聞いたげるね!
「いりゅしゃま、いりゅしゃま」
ねえねえ
〖はいはい?〗くすくす
「ふぅちょ、くぅは?」
フゥとクゥも変わったんでしょ?どうなったの?わくわく♪
『『サ、サーヤ!?』』
フゥとクゥがなんか慌ててます。
「あい!」
なあに?早く知りたいでしょ?
『ま、待っ』
『こ、心の準備がっ』
大丈夫大丈夫♪
〖二人はね~精霊になってるね~〗
主神様、おかまいなしに発表です!
「せいれいしゃん!しゅご~いにぇ」
ぱちぱち手をたたいてお祝いです!
『『……』』
あれ?フゥ、クゥ嬉しくないの?静かだね?
〖そうよ~だからね?私の出番なの!〗
こんどは楽しそうにジーニ様参戦!
「にゅ?」
ジーニ様の出番?
〖精霊はね~精霊魔法っていう魔法が使えるようになるの。魔法といえば?〗バチンッ
ウインクしてくるジーニ様。
「あい!まじんしゃま!」
はい!って手を上げて答えます。
〖はい、よく出来ました!〗なでなで
えへへ~♪
〖だからね。基本からみっちり私が鍛えてあげる♪もちろんサーヤにも手取り足取り教えてあげるわね〗
お鼻の頭、ちょんってされました。
「ほんちょ!?さーにゃも しゅごいまほう、ちゅかえりゅ?」
わくわく!
〖ええ!もちろんよ!でもね、何事も基本と練習が大事なの!頑張れるかしら?〗
「うん!やりゅ!がんばりゅー!」
バンザ~イ!
〖偉いわね~いい子♪〗
なでなでされちゃた!えへへ
ぴゅ!『あたちも!』
きゅ!『ぼくも!』
モモとスイもやる気満々です!
〖あら!あなたたちも頑張るの?いい子ね。あなた達にも教えてあげるわ。がんばりましょうね〗にこっ
きゅ!『わーい!』
ぴゅぴゅ!『サーヤといっしょ!』
「いっちょだにぇ~ がんばりょ~」
きゅぴゅ『『おー!』』
楽しみだね~♪
くすくす
〖それで?君たちはどうするのかな?〗
まだ固まってるフゥとクゥにイル様が話しかけます。いたずらっ子みたいなお顔してます。
『はっ!主神様!』
『え、えと、おれたちが精霊に!?』
あっ、フゥとクゥが復活?
〖そうだよ~風の精霊と空の精霊だ〗
イリュ様が教えると
『わ、私たちが精霊に……』
『本当に…?』
また、黙り込んじゃいました。
〖そうよ~。二人は今までより強い力を持ったことになるわ〗
ジーニ様も二人に近づきながら聞いてきました。もちろんサーヤを抱っこしたままです。
〖それで、どうする?強い力を持つ者は責任を伴う。使い方によっては強い力は他を守ることもできるけど、傷つけることも出来る。あなた達はどうしたい?〗
ハッと何かに気づいたのか二人の顔つきが変わりました。ジーニ様のお顔を見て、少しの間黙っちゃいました。そんなフゥとクゥをジーニ様は優しいお顔で待ってあげてます。
『私たちはサーヤを守りたい』
『おれたちはサーヤを守ってくれる仲間も守りたい』
『その為には強くならければならない』
『色々なことを知らなければならない』
サーヤのため?サーヤの目はフゥとクゥとジーニ様のお顔を行ったり来たり。どうしてサーヤの為なのか分からないけど、フゥとクゥの目に強い光が宿ったのは分かりました。
『主神様、ジーニ様』
『おれたちを鍛えてください』
『『よろしくお願いします』』
キッとした目で神様たちをしっかり見てお辞儀をするフゥとクゥ。
〖うん。いい顔になったね〗
〖ふふっ、そうね。分かったわ。鍛えてあげる。覚悟しなさい〗
うわぁ、イリュ様もジーニ様も嬉しそう。
『『はい!』』
フゥとクゥも嬉しそうだね。
〖それから昨日も言ったけど、精霊王たちも来るよ。私たちもずっとここにいるわけにはいかないからね。交代で来るようになるかな〗
イル様が楽しそうに付け足します。
『分かりました』
『頑張ります』
「さーやみょっ!」
ぴゅい『あたちもっ!』
きゅい『ぼくもっ!』
『ふふ、そうね』
『がんばろうな』
「あい!」
フゥ、クゥがんばれーっ
一緒に頑張ろうね!