45 知らない天井だ
おはようございます。多分朝です。チュンチュンって小鳥さん鳴いてます。そして、
「…
一度言ってみたかった…(ぽっ)
だけど、ほんとにどこだろね?
さっきまで森の中だったのに?
なぜ天井…なぜふかふかベッド?
気持ちいいです。
木で組まれたような屋根があるからログハウスみたいなお家なのかな?
さっきから上以外見えないのです。なぜなら、
モモとスイが両側からサーヤの顔に手を置いて寝ているからです。
ぴゅいきゅい『『ぷゅひーぷぷぷ…』』
気持ちよさそうですね…
そう肩と首の隙間に座るように丸めた体がジャストフィット。サーヤの首はコルセットよろしく固められているのです。しかもぴゅひーぴゅひーと二匹が寝息をたてるたびにぽっこりお腹がほっぺたをマッサージしてきます。うーん。
ふむむ。動けません。
さて、なぜと、どうしようがグルグルしているとパタパタと足音が……
コンコン、ガチャッ
『あっ良かった!』
『サーヤ目が覚めたか?』
返事する前にフゥとクゥが飛び込んできました
「あい」
目は覚めたんだけどね?
『あースイにモモ。やっぱりここにいたのね』
『まったく、黙っていなくなったと思ったら』
うん。いるよ~。だからね?
「ふぅー、くぅー、うごけにゃい」
助けて?
『おぉっ!?ほらスイ!』
『あっ!?大変!モモ!』
フゥとクゥがベッドの両脇に分かれて
『もう!ダメじゃない』
『サーヤの邪魔しちゃダメって言っただろ?』
ぴゅいきゅい『『ぷきゅうう…』』
フゥとクゥが慌てて二匹を起こしながらサーヤから引き離そうとしてくれているけど、なかなか離れてくれません。
『ええ?離れないぞ?』
『どうなってるの?』
「ふにゅ~うぅ」
突然起こされて、それでも寝ぼけながら顔にしがみついてきます。小さくてもドラゴン。なかなかの力です。お顔が伸びます。みょーん。
「いちゃちゃ」
イタタタタです。
『スイ!サーヤの顔引っ張るんじゃない!起きろ~』
『モモも起きて!サーヤの顔を離しなさいっ』
ぴゅきゅ~『『ぷひゅひゅ~』』
みょ~ん。
「いちゃちゃ」
『『モモ、スイっ!』』
お顔、離して~
そこで新たな声がした。
〖朝からにぎやかだね。サーヤ起きたかな?おはよう〗
主神様の登場です。
「あいー 。おあよごじゃましゅー」
顔が引っ張られてるから更にしゃべれません。
〖ふふっ横に伸びても可愛いね〗
いやいや、痛いから助けて?
シュバッ
『『あっ!』』
「う?むーむーっ」
そこで急に体が浮き上がって、再びふたつのお山の谷間に挟まれました。ムームー!あれ?でも、モモとスイは取れた?
〖あーん!ごめんなさいね!私もう嬉しくてついつい〗ぎゅむう~
声の主は〖ごめんなさいね~〗と繰り返しながら自分のほっぺをサーヤの頭にすりすり。サーヤをお山の谷間にぎゅむぎゅむしてきます。ギブギブ……
〖こら。魔神ちゃん、ほどほどにしないとまたサーヤが窒息しちゃうよ?〗
主神様…だからもう少し早く
〖まあっ〗しゅぽんっ
ぷはぁーっ
ぜぇぜぇ やっと息ができた。ふぅ~
モモとスイは?
ぴゅきゅ~『『ぷひゅ~』』
ちらっとベッドを見ると、放り出されてもまだ寝てました。すごい。
〖ごめんなさいね。サーヤ。私ったらあなたに会えたのが嬉しくて嬉しくて……ほんとによく 。 うぅぅ〗
ハラハラと涙を流す黒髪美人さん…そしてけしからんボディのこちら様は…?とりあえず
「えちょ?ちゃぢゃいま?」
主神様にもただいましたしね?
〖 …お帰りなさい〗ふふ
それでもって
「えちょ 、どちりゃしゃまでしゅか?」
だって、お名前聞く前に、けしからんお胸に挟まれたから~
〖⋯⋯〗
あっまた固まっちゃった。
「えちょ。だいじぶ?お~い」てしてし
あれぇ?もしもーし。黒髪美人さん?大丈夫?お胸てしてししてもおっきしてくれないよ?
『サ、サーヤ』
『その方はね…』
フゥとクゥがビクビクしながら教えてくれようとした時
〖あははははははっ、ど、どちら様って…、ひーっサーヤ最高っ〗
思いっきり笑い声がフゥたちの声を遮りました。
ハラハラおろおろしているクゥとフゥの前で主神様はお腹を抱えて笑ってるけど…大丈夫?
〖黙りなさい〗
ドカーン!!
ほら~、また地面に刺さっちゃったよ。
アーメン