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39 念願の

主神様が爆弾を投下した!
ちゅどーん!ちゅどーん!

〖ごめーんてば。みんな戻ってきて~ お~い〗
主神様がサーヤの顔の前で手を振り振りしてます。
〖お~い、みんな~〗
みんなも固まってます。

はっ!
「みんにゃ おきちぇ!」
みんなで寝てたみたいです。慌てて皆を起こします。
『そ、そうか夢よね』
『そ、そうだよな夢だよな』
そう!夢だよきっと!

〖え~?夢じゃないんだけどな~〗
夢なんだよ!きっと!そんな風に思うようにしたのに

ぴゅいぴゅい『サーヤ、サーヤ!』ぱたぱた
きゅいきゅい『みてみて~』ぱたぱた

「あい?」
モモ?スイ?ぱたぱた?

ぴゅいぴゅい『おっきくなったの~』ぱたぱた
きゅいきゅい『とべるようになったの~』ぱたぱた

「ふあっ?」
『『はい?』』
おっきくなった?とべるようになった?って?
フゥとクゥも何言ってるの?って声です。
その時、目の前にピンクと水色のぽんぽんが!どアップ!

『『わあっ近い近い!!』』

クゥが慌てて私から双子を引き離してくれたおかげで全体像が見えました。
目の前には首をにゃんこ掴みされたモモとスイが手足をイヤンイヤンとバタバタさせながら翼をバサバサ羽ばたかせて…え?翼?

「もも、すい、ちゅばしゃ はえちゃ?」
さっきまで見えなかったよね?

きゅい『ちがうよー』ぱたぱた
ぴゅい『おっきくなったのー』ぱたぱた
そっか~そう言えばちっちゃいのあったね~。それより~

「にゃんで、ぽんぽん さーにゃの おかお??」
ピンクと水色しか見えなかったよ?

『サーヤ……』
『なんかちがう……』
フゥ、クゥなんですか?その目は…

きゅい『とべたのー』ぱたぱた
ぴゅい『みてみてー』ぱたぱた
双子は相変わらず見て見て、といいますが、だがしかし、当然ながら首根っこをにゃんこ掴みされてる双子は飛べない。となれば

きゅいー『はなちて~』ばたばたっ
ぴゅいぴゅいー『サーヤのとこいくー!』ばたばたっ

双子はまだまだ赤ちゃん!自由を手にするためにすることはひとつ!
バタバタもがく!あばれる!それはもう必死に!大好きなサーヤの元へ行くために!だけど小さいとはいえドラゴン!

『イテテテテ!こら!やめろ!』
ぴゅいきゅい『『はなちてーっ』』ばたばた
『あっ!』

「ふあ?」
『え?』
その時、クゥが双子の翼としっぽ攻撃に負けて手を離してしまった。結果…

ばびゅんっ

「ぶふっ」

サーヤの顔面に勢いの着いた双子のお腹が……
ぼよーん!むぎゅう!

『きゃーっ!』
『わーっ!』
『『サーヤー!!』』
フゥとクゥの悲鳴が飛んだ!
サーヤは物理的に飛んだ!
顔面にピンクと水色の固まりを貼り付けたまま。あわや泉にぼっちゃんか!?という寸前でこれまた加護増し増しでもふもふ度がアップした森の主様がシャッと現れ、もふもふしっぽでキャーッチ!もふん!

『ふぅー。何をしているのだ…お前たちは…』
呆れる森の主様

『『サーヤ!』』
『主様ありがとうございます』
『サーヤ、大丈夫?』
慌てて駆け寄るフゥとクゥ。
ベリっと顔からピンクと水色のぽんぽんを引き剥がされたサーヤは
『『『…………』』』

「えへへへ もふもふ ちあわちぇ~」
と、森の主様のしっぽに抱きついて埋もれていた。

ぴゅ『サーヤ?』
きゅ『だいじょぶ?』
きゅぴゅ『『ごめんね』』
モモとスイが謝りに来たけど

すりすりすり
「うへへへへ もふもふ~」
もう、もふもふに夢中…
サーヤはついにもふもふベッドを手に入れた。

きゅぴゅ『『……ダメだ』』

「うへへへへへへ」
もふもふもふもふもふもふ

『『 サーヤ…』』
ぴゃいきゅい『『サーヤ…おくちきらきら』』
ああ、森の主様の素敵なもふもふが⋯

『サーヤ、そろそろ離してもらえぬか…』
森の主様の願いが空しく響く…

「うへへへへ」もふもふ~
全身でもふもふ堪能中のサーヤには何も聞こえない…

もふもふーんもふーん♪

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