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 第2話  【平和な日常 其の2】

 せかへい 外伝16


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第2話
 【平和な日常 其の2】



 数ヶ月前、突如行方不明者が大量に出るという事件が起きた。
 原因のわからない神隠し事件。



 行方不明者は学生から社会人。多くの者たちであり、その者たちには共通点はない。
 近所でも男子高校生が行方不明になったらしい。



 未だに警察はなんの手がかりも掴めていない。



 日菜は教室の端でおにぎりを食べながら、そんな記事を見ていた。日菜の通う高校ではスマホの持ち込みが許可されており、休み時間であれば自由に使える。その時間にこのような都市伝説みたいな事件を調べるのが、最近の趣味になっていた。



 そんな日菜に二人の少女が近づいてくる。



「山吹さん、何見てるの?」



 同じクラスメイトの女子たちだ。



「ん、あ! 暇つぶし〜」



 日菜はそう言うとクラスメイトにスマホの画面を見せる。それはネットの記事であり、それを見た子達は興味津々に見ている。



「これニュースにもやってたやつだよね」



 そのうちの一人。眼鏡をかけた短髪の子が言う。



 実際にニュースになったり騒がれてもいた。この辺りでも行方不明者が出たことで警察が見回りしているのも見たことがある。



「まだ何も分かってなかったんだ」



 もう一人の癖っ毛の凄い子が顎に手を当てながら考えながらそう言った。



「山吹さんもこういうのに、興味あるんだ!」



 女の子たちは日菜と一緒にそれに関する記事や他にも都市伝説のような記事を探して一緒に見ていた。



 日菜は話している間にお菓子を食べながら話していたが、二人にもそのお菓子を渡して一緒に食べながら話す。



 しばらくして休み時間が終わって、授業が始まる。
 授業が始まったからそれぞれは自分の席に戻る。



 次の授業は古典だ。



 日菜達はバックの中から教科書やノートを取り出して、机に置いた。






 時間が経って放課後。日菜は帰るために準備をする。教室では掃除をしている子もいるが今回は当番ではないのですぐに帰れる。



 そんな日菜の前にさっきの子達がやってきた。



「ねぇ、山吹さん、良かったら一緒に帰らない?」



 一緒に帰ろうと誘ってくれたのだ。



 日菜は少し考えて、



「良いけど。先に約束してる子がいるの、その子と一緒だけど良い?」



「うん、大丈夫だよ」



 日菜は二人を連れて、隣のクラスに行く。隣のクラスにいるのは一緒に登校もしてきた加奈だ。



 加奈とは別のクラスであるが仲が良く普段は一緒に帰っている。



 教室を覗くが、そこに加奈の姿はない。



「あれ? 帰っちゃったのかな?」



 日菜が不思議そうにしていると次の瞬間後ろから抱きつかれて、目を隠される。



 そして視界が真っ暗になった。





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