20 あ~ぁ
サーヤのぽんぽんの虫さんが、
「きゅるるるるる~ぅ」
ふにゅぅぅぅ~
『まあ、サーヤだしね?』
ぴゅい『ちかたないね』
『そうだな。まあ、緊張しすぎも良くないしな?』
きゅい『ちょうどよかった?』
「ぶ~」
フゥとクゥだけじゃなくて、モモとスイまで言いたい放題です。
なによう!みんなして、ぷんっだ!
「きゅるるるる~」
『ぷっ。まあまあ、ほら、いい具合に緊張がほぐれたとこで、行くぞ』
『そうね。みんないい?』
「あい」
ぴゅいきゅい『『いいよ』』
ジト目から復活して、もはや笑ってたクゥが、高度を下げながら慎重に降りる場所を探してます。
『どの辺に降りるの?』
フゥが心配そうにクゥに聞くと、
『う~ん。なんかな?森の中に降りるのにちょうどいい感じの少し開けた場所があるみたいなんだけど、そこにどんどん魔力が集まってるんだよ。まるで俺たちが来ること知ってるみたいに』
クゥが唸りながら教えてくれると、フゥは驚いて、ちょっと目を見開いてます。
『そこに行くの?危なくない?』
『いや、敵意は全く感じないんだよ』
心配するフゥにクゥが大丈夫そうだから、そこに行こうって。大丈夫かな?
『聖獣様か神獣様に近い存在はそこに…?』
ん?聖獣様?神獣様?
『ああ、その集まった魔力の中心にいるよ。女神様とサーヤの話がホントなら、サーヤはこの世界の愛し子だからな』
『そうね何かを感じているか、もしくはもう知らされているとか…』
フゥとクゥが難しいお顔でお話してるけど
「いっちぇみよう!」
聖獣さん?神獣さん?なんだか分からないけど、もふもふな感じがする!もふもふ もふもふ!
ぴゅきゅ『『サーヤ?』』
なんですか?モモ、スイ、その引き気味なおめ目は…
もふもふだよ!もふもふ!
ぴゅきゅ『『……』』
『…なんか、不穏な空気がサーヤからするんだけど』
なんですか?フゥ。そんなことないでしょ?もふもふ~!
『まあ、サーヤがこれだけうずうずしてるんだから大丈夫じゃないか?』
そうそう!クゥの言う通りだよ!きっと大丈夫だよ!もふもふ!もふもふ~!
『よし!考えても仕方ないな、降りるぞぉ!』
「『『『おー!』』』」
待っててもふもふ!
「きゅるるる~」
ぴゅいきゅい『『サーヤ…』』
待っててご飯…
『なんか、やっぱり』
『サーヤだな』
ぴゅきゅ『『うん』』
なんですか?その残念そうなおめ目は…
しばらく降りるとクゥが言った通り、緑の中に少し開けた広場?みたいなところが見えます。そこには小さいリスさんみたいな動物から鳥さん、鹿さんに、大きな熊さんみたいな動物が。それに、精霊さん?妖精さんかな?もいるよ。色んな色がいるんだなぁ~。
そしてひときわ大きな存在感を放っているのが、
真っ白な大きなわんちゃん。
「ふぉ~おぉぉぉ」
すごいすごい!!ここからでも分かる、キラキラな毛並みにふかふかのしっぽ!絶対もふもふ!埋もれたい!もふりたい!他にももふもふがたくさん!さわらせてくれるかな?お友達になってくれるのかな?
きゅい~ぃ『あ~あ』
ぴゅいっぴゅ~『おめめキラキラ』
『キラキラどころか、ギラギラじゃないかしら?』
『降りた途端に飛びついて撫で回しそうだなぁ』
皆がなにかいってるけど、知らないもん!もふもふ!もふもふだよ!?うへへへ
ぴゅきゅ~『『うわ~』』
きゅい~『おくち…』
ぴゅい~『ヨダリェ…』
『あらー、きらきらね…』
『抱っこしといた方がよさそうだなぁ』
みんな苦笑いだ。
失礼な!そんな可愛いもふもふ食べないよ!じゅるり。
もふもふ なでなで すりすり もふもふ うへへへへ~
ぴゅきゅい~『『あーぁ』』
『サーヤ…やめてあげなさい』
『残念すぎる…』
なによう!ぷんだ!
待ってて!もふもふもふもふ~!