18 うちの子たちすごい!
目が、目が~っ
ついさっき同じことがあったような~
目を押さえてごろごろ転がります。
『サーヤ…』
『なんか…』
『『残念ね(だな)』』
なんですか?目が~
『ほら、サーヤ』
『そろそろだぞ』
「あう~」
本当?おそるおそる目を開けます。あう~しぱしぱする~。
そして、強い光がおさまってきた時、可愛い声が聞こえてきました。
ぴゅいぴゅい!『あたちはモモ!』
じゃーん!
きゅいきゅい!『ぼくはスイ!』
じゃーん!
きゅいぴゅい!!『『よろちくね!サーヤ!!』』
左右対称なポーズを決めるモモとスイ。
ジャジャーンって音が聞こえる気がします。
「ほえ?」
なんか不思議です。
副音声でお届けされてる気分です。
「もも?」
ぴゅい!『そだよ!』
「すい?」
きゅい!『うん!』
「しゃべりぇりゅ?」
すごーい!うちの子天才!?
ぴゅいー『うーん。ちょっとちがうかな?』
きゅいー『あたまのなかから、サーヤたちのあたまのなかに はなしてるかんじ?』
頭を同じ方向に、こてんっとして教えてくれます。ん?
「たち?」
くりっとフゥたちの方を向くと
二人が頷きます。
『聞こえてるわね』
『聞こえてるな』
「ふお~」
やったね~みんなでお話できるね!
『多分、わたし達も双子達もサーヤと契約したから、自然に繋がりが出来たんじゃないかしら?』
『そうだな。家族が三人と二匹…五人でいっか!おれたち五人家族になったってことだな!』
にかってクゥが笑っていいます。
「ふわぁ~ きょうだけじぇ かじょく!たくしゃん!しゅごいしゅごい!!」
嬉しくてぴょんぴょんしちゃいます。家族全員でお話出来て嬉しい!
『ふふっ 嬉しいわね』にこにこ
「あい!」にこっ
嬉しいね!
『良かったな』なでなで
「あい!」
みんな家族!嬉しいな♪
きゅいぴゅい『『かじょく?』』
家族って何?って双子が不思議がってます。
『家族っていうのはね、みーんな仲良しで、ずーっと一緒ってことよ』
『家族はな、みーんなで守りあって、何かあったらみーんなで協力するんだ!』
「あい!」
助け合うんだよ!
『お前らもサーヤもまだ赤ちゃんだからな!俺たちが守るからな!』
『安心してね』
フゥとクゥが説明してくれます。私だってはやく大きくなってみんなを守るからね!
きゅいぴゅい『『みんなかじょく!』』
「あい!みんにゃかじょく!うれちいね!よろちくね!」
きゅいぴゅい『『うん!よろちくね!』』
嬉しくて双子と三人で手を繋いで、わーいわーいと、くるくる回ります!
『ふふっ。一気に賑やかになったわね』
『そうだな~いいんじゃないか?』
『そのうち普通に話せるようになるかしら?』
『どうだろな?今は念話に近いか?』
フゥとクゥがよく分かんないこと話してます。
「ちかい?」
念話とかいうのとは違うのかな?
『そう。まだ完全な念話じゃない。モモとスイからの一方通行な感じか?多分、それも契約したおれたちの中だけで聞こえるんじゃないか?』
『そうね。ちゃんとした念話をお互いにできるようになれば、声に出さなくても話せるようになるかな?』
『サーヤだったら、もしかしたら念話の方が楽かもな』
『たしかにそうね』
フゥとクゥが二人でうんうんって頷きあってます。
「どちて?」
念話、楽?
『口を使わないから舌っ足らずにならない!』
ビシッ!とクゥが指さして言い切りました!
「ふぉっ!なんちょ!」
それはいい!
『うーん。でも両方練習する方がいいと思うわよ』
クゥとは反対にフゥは渋いお顔です。
「どちて?」
なんでダメ?
『だって、しゃべる練習もしないと、ずっーとそのままよ?』
今度はフゥがビシッ!と言い切りました!
「ふあっ!しょれは、ぢゃめっ!でしゅ!」
おしゃべり大事!
『そうよね、だめよね』
『じゃあ、両方練習しなきゃな!』
フゥとクゥがまたもや二人でうんうんって頷きあってます。
「あい!」
元気よくお返事です。
ぴゅい!『あたちも!』
きゅい!『ぼくも!』
きゅいぴゅい!『『れんしゅう!!』』
モモとスイもやる気満々です!
「いっちょに がんばりょー」
おしゃべりも念話もみんなで練習すればきっと楽しいよね!
「『『おー!!』』」
ここに、ちびっ子同盟誕生です。
あっ今更だけどモモが女の子で、スイが男の子でした。よかった…“ももた”とか“すいこ”とかつけないで…
『俺よりひでぇじゃん』
「
『どっちもどっちよね?』
ぴゅきゅ『『うん』』