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 第4話  【村の三人の少年 其の4】

 せかへい 外伝12


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第4話
 【村の三人の少年 其の4】



 エスの開始の合図と共にパトはルンバに近づく。



 しかし、すぐに攻撃するわけではなく、相手の行動を待つように止まった。




 パトにはエスのような特攻力はない。そのため防御力に特化したルンバの防御を簡単には破ることはできない。



 だから、作戦を変えた。



 パトが取ったのは行動はルンバに攻めさせるというもの。



 ルンバは防御に徹する方が得意だ。そこからのカウンターがメインの攻撃となる。なら逆にルンバから攻めさせれば、ルンバに動きを読まれることはないのではないか。そう考えた。



 しかし、ルンバはパトが間合いに入ってくると、迷うことなく攻撃してきた。



 パトはどうにか避ける。しかし、何発か攻撃されているうちに反撃する暇もなく、ルンバに押し負けてしまった。



「勝負アリ!!」



 エスが試合を止める。



「お疲れ様〜!」



 ルンバは勝てたことに満足そうに武器を持って一礼した。



 パトも真似をして一礼する。そのあと、エスがパトに話しかける。



「ルンバにカウンターを狙おうとしたなぁ」



 パトの作戦はバレていたようだ。



「ルンバは攻めさせた方が強いんだ。相手の避け方とか守り方をすぐに覚える。ルンバと模擬戦するときは攻めたほうがいいんだよ」



 そう言われてパトも思い出す。しばらく二人とこうやって練習することがなかったから忘れていたが、ルンバはペースに乗せると一気に強くなる。



 それはその相手の動きを理解する力に長けているからだ。



「でもパトも悪くなかったけどね」



 ルンバは武器を置くと、パトの肩を叩いた。



「しばらく練習できてなかったんだろ。総合力でいえばパトの方が上だよ」



「そうか〜?」



 パトは疑問そうに聞く。



 エスが続ける。



「お前は相手によって対策を変えられるだろ。そいつに合わせて嫌な戦い方ができる。ルンバと同じように分析して戦えるんだ。うまく活かせば強いぞ」



 エスはそう言うと、槍を手にとって立ち上がる。



「よし、じゃあ、続きをやろうぜ!! ルンバ、もう一戦だ!」



 エスに言われてルンバも槍を手にした。



「おう! 今度は勝ってやる!」



 こうして三人はしばらく練習を続けた。満足するまで練習をした彼らは銭湯に立ち寄って、汗を流してからそれぞれの家へと帰宅したのであった。



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 パトvsエス  パト一勝。エス三勝。


 パトvsルンバ パト二勝。ルンバ一勝。


 エスvsルンバ エス二勝。ルンバ二勝。




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