バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

第3話 ダークエルフとエルフのシャーマン(5)

 なのに? オーク種以外の他種族の少女(もの)が、優艶に和防具を崩し着衣──。己の利き腕で持ち握る。この地、この場では、【聖剣】若しくは、【妖刀】と呼んでも過言ではない殺傷能力を誇る。日本刀を握り振り翳しては少女の仲間達へと、いうよりも?


 己の周りにいる多種族混合の家臣? 部下? 下僕? 達へと檄! と、鼓舞!

「さぁあああ~。みんな~。サラのために、突撃──! 突撃──! しなさい!」

 と、檄を多々飛ばし、放ちながら敵兵らしき、自分達と対峙して、色々な武器を握りしめている異種族……。



 そう、この亜熱帯のジャングル内でも多く見られる獣の容姿をした獣人族──。

 そして、巨人族の一つでもあるミノタウロス達、男女混合の者達へと進軍──! 突進──!

「ほら、ほら、あんた達、早く、早く~。サラのために突撃しなさいよ~。突撃~! 敵に恐れ慄いたりしないで~。サラのために突撃して果てなさい~。今直ぐに~」、(クスクス)と。

 ダークエルフの麗しい少女は大型の恐ろしい獣の背中、鐙(あぶみ)の上から妖艶に笑みを浮かべ、微笑んでみせながら己の周りにいる漢戦士達を鼓舞するのだ。美しく麗しい。艶やかな容姿を持つ己の為──。

 そう、自身の妖艶、官能的な容姿を凝視──脳と瞳に焼き付けながら拝み──。

しおり