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第9話 魔王と勇者見習い(9)

 そう、自称勇者見習いである一樹自身も脳裏でこんなことを思案し始めだすのだ。

「(う~ん、美しい彼女だから。余り手荒な真似はしたくはないのだけれど。俺自身もあるひとに頼まれていることがあるから致し方がないが……。そろそろ魔王さまへと反撃をさせてもらい束縛……。その後彼女に、問いかけ尋ねてみるしかないか……?)」とね。


 と、なれば?


 勇者見習い一樹は、妖艶、官能的な美しい魔王さまであろうとも手加減……。



 もう彼は、受け身に回ることをしないので、魔王さまが自身の持つ大鎌仕様の戟を。自身が持てる魔力と力を最大限に高めながら、勢いよく──。


 そして力強く振り下ろして、勇者見習い一樹の身体を一刀両断しようとも。

「はぁあああ~!」と。

 一樹は、声を大にして叫びながら。自身の持つ短剣……。


 そう、伝説の勇者が持っていたと古から物語のように言い伝えられている伝説の聖剣【お月見団子】で、魔王さまの渾身の一撃を『ガン!』と、鋼の交わる鈍い音を、この謁見の間に響かせながら弾き返して見せるのだ。

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