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第9話 魔王と勇者見習い(5)

「どう言うことだ、爺さん? 俺はこの部屋にお綺麗な魔王がいるとは聞いていないぞ?」

 一樹は独り言を呟くようにタヌキの御老体……。



 そう、只今、黄金色の甲冑へと、自身の身を『ドロロ~ン、パッ!』と、変化させている物の怪のタヌキの御老体へと小さな声色でブツブツと不満を漏らす。


「…………」


 う~ん、でも、こんな感じのようだね?


 物の怪のタヌキの御老体は、一樹の小さな呟き、『この部屋に、この世界一の財宝ではなく。何故? 妖艶、官能的な女性魔王さまがいるのか?』彼は不満を漏らすのだが。タヌキの御老体からは何も返答はなく無言……。



 一樹の問いかけに対して、無視、知らぬ存ぜぬを通してくる。

「チッ! (致し方がないか……)」

 だから一樹は、舌打ちをしながらこんなことを思う。

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