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第9話 魔王と勇者見習い(4)

「えぇえええ~? うそ~? 君って、本当に魔王なのぉ~?」と驚愕──。

 彼は声を大にして叫ぶのだ。

 だって、今迄何度も一樹は、自身の心の中で、目の前の美しくて妖艶、官能的な彼女のことを。『俺の目の前にいる美しい女性は、女神さまと言うよりも? 女性魔王さまだな……。うん、間違いない……』と、何度も思い。

 と、いうか? 思っていただけで。

 一樹は自身の目の前にいる妖艶、官能的な彼女のことを魔王さまだとは知らなかった。

 だから一樹は、魔王の妖艶、艶やかに輝く唇から放たれた台詞を聞き、驚愕をしたのだ。

「ああ~、うそではない本当だ! 我が勇者! 貴様の宿敵である魔王だ! だから覚悟しろ! 勇者! 父の敵である貴様だけは絶対に許さぬぞ! 勇者! 必ず貴様を躯と化してやるからな!」と。

 一樹がいくら驚愕しながら台詞を放とうが。彼の目の前の魔王はこんな感じだよ。

 彼のことを勇者だから許さないと一方的に、荒々しく告げてくるのだ。

 真っ赤な顔と怪訝し表情を相変わらずしながら。

 それもジリジリと、大鎌仕様の戟を一樹の額へと刺し込もうと試みてくる。

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