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第8話 扉の向こう(2)

 でも、一樹へと自身の持つ武器──。漆黒の色をした戟と呼ばれる武器に類似した作りの武器──。横の刃の部分が通常の物とは異なり鎌のような刃を持つ、死に神と呼ばれる者達が持参しているような戟を、彼女は振るいながら猪突猛進──。

 一樹へと勢い良く詰め寄せてくるのだ。

「問答無用―! 許しはせぬぞぉ~! 勇者!」と。

 彼の言葉。言い訳に対して女性は聞く耳持たず状態で罵倒を吐き詰め寄り。自身の持つ大鎌のような戟を振り下ろすのだが。一樹自身も大鎌の戟を振り下ろした黒き者……。

 いくら若い女性の声の持ち主であろうとも安易に自身の首を渡すつもりはない。

 ましてや彼は、先程も若い声色の女性(主)に告げ説明をした通りで。彼は勇者などではないし。若い声色の女性(主)が荒々しく一樹を告げてきた『父の敵』などではないから。

 彼は彼女の罵倒に対して困惑、動揺をしながらでも。

〈ガチャン!〉

 鋼の鈍い音を出しながらも若い声色の女性(主)の一刀両断的な大きく力強い攻撃を自身の所持する武器を神速に鞘から抜き出し真っ向から受け止めたのだ。

 でッ、その後は、自身の持つ左右の足の利き足を使用して、若い声色の女性(主)へと蹴りを一撃入れる。

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