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第6話 何故、物の怪でもないのに鋼の甲冑を身に纏う?(3)

 すると彼女の首筋から。そう、彼女が漏らす息も温かい物だけれど。彼女の首元からも、ちゃんとした温かい体温が、僕の冷え切った掌指へと、しっかりと伝わってくる。ジーン、ジーンとね。

 それが僕にはわかる。わかったのだ。

 この女性(ひと)は僕と一緒で人間。人なのだ。わかり。理解。僕の掌指先から確認がちゃんと正確に取れたのだ。

 だから僕自身は、ホッと、安堵する。するのだ。

 でも? 僕自身がホッと、安堵する。できるのも束の間。束の間なのだよ。

 僕は自身の膝の上で、悲痛な様子と苦痛な息遣いをしている女性のあることに気が付き驚愕。驚嘆迄漏らすのだ。

「あっ? この女性(ひと)金髪。金色の髪の色をしている。……と、言うことは? 海外。外国の女性(ひと)のようだ……」とね。

 僕は思わず驚嘆を漏らしてしまうくらい驚愕をしたのだ。


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