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 第7話  【メタルハート 7話 潜入】

 メタルハート 7


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第7話
 【メタルハート 7話 潜入】




 雲鼠(グリーズ・ニュアーズ)のアジトがここの村にあると判断したロウ達は、その拠点のある酒場に潜入することになった。



 潜入は夜間で、通常の客がいない時間帯。



 取引のためにやってきた闇の取引人を一挙に捉えるべく。それらが完全に中に入ってから、ロウ達は潜入することにした。



 現在確認できるだけで四人が酒場から出てきていない。雲鼠(グリーズ・ニュアーズ)の仲間か、それとも取引相手か分からないが、奴らを捕らえるチャンスである。



 ロウとアイサは軽装の装備で酒場に向かう。



 裏にある窓に小さな穴を開けて、鍵を開くとそこから侵入した。



 酒場はカウンター席とテーブル席がある小さな店であり、カウンターの奥には調理場と倉庫がある。



 この空間の中に何か取引する空間に繋がる場所があるはずだ。



 夜間であるため明かりはつけられず、手探りで手がかりを探す。



 すると、早速ロウが何かを見つけた。



「おい、これは?」



 それはテーブルの下にある取っ手だ。しかし、テーブルの下にあるため通常では気づくことはない。



「ナイスよ。ロウ!!」



 扉を開けるとそこには地下に続く階段があった。



「酒場にこんな地下室があったなんてね」



 アイサは驚く。



 おそらくこの下に武器の保管庫と取引場があるのだろう。



「もしかしたら別に出口があるのかもしれない。逃げられるのは困るね」



 ここで襲撃をしたとしても、侵入に気づかれて非常用の出口から出られては困る。



 しばらく考えた後、アイサは閃く。



「私は他に出口がないか調べるよ。ロウ、あなたはここから奇襲をかけて」



「了解……」



 ロウとアイサは二手に分かれることにした。



 アイサは外から他の出入り口がないか探す。奇襲をしたとしても、別の出口から逃げられたら、どうしようもないからだ。



 ロウは中に侵入し、状態を探りながら奇襲を仕掛ける。



 別に出口がない場合は、ロウの奇襲で全ての決着がつくだろう。



 ロウは石で出来た階段をゆっくりと降りる。



 階段は30段もあり、かなり下に降りることになった。



 下まで降り切ると、そこには狭い廊下が続いている。



 そして奥の方から人の声が聞こえる。だが、まだハッキリと聞き取れるわけではない。



 ロウは足音を立てないようにして、ゆっくりとその声の聞こえる方へと進んでいく。



 しばらく進むと、木製の扉があり、その奥で声が聞こえていることに気づく。



 声は数人の男たち。



「今日の取引はなかなかだったな」



「ああ、良いものが手に入った」



 続く



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