第3話 【カボチャの討伐へ 其の3】
せかへい 外伝9
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第3話
【カボチャの討伐へ 其の3】
ガーラが斧でカボトレントの根っこを切り裂く。
「おい、だから突っ込むなって言っただろ!」
それによりダズとミエがカボトレントから解放された。
「すまないっす」
「ごめんなさい」
カボトレントはカボチャの頭が三つついており、その下に緑色の根っこが地面に埋まっている。
本体はカボチャの部分であり、根っこを攻撃しても効果がない。
「一旦退け、体制を立て直すぜ」
「え、退くんすか?」
「カボトレントは移動できるモンスターであるが、基本的にはその場を動かない。近づいてきた敵を捕食するモンスターなんだ」
ガーラはそう説明すると、二人を連れて少しだけ後ろに下がる。すると、カボトレントは追撃をやめて大人しくなる。
「……と、リトライダーは?」
ふと気付いたミエが言う。
そう、気づくとリトライダーがいない。
「またトイレっすね」
「あいつ……」
ガーラはため息を吐く。そして再び、斧を構えた。
「リトライダーはいい。ここは俺たちでやるぞ。もう一度、今度は近づきすぎるなよ」
ガーラの合図で再び戦闘が始まる。
ミエは魔法で遠くからカボトレントに攻撃する。ミエの得意とする空気を固めて飛ばす魔法だが、カボトレントに効いている様子はない。
ダズはミエに向かってくる根っこを弾いて、カボトレントの攻撃からミエを守る。
そしてガーラは二人がカボトレントの気を引いているうちに、カボトレントの後ろへ回り込み、斧を投げてカボトレントの顔の部分を破壊した。
顔の部分が壊れたことで、カボトレントは突然力がなくなったように動かなくなり、その後魔素になって蒸発して消えた。
「さすが、ガーラ師匠っす!!」
「一撃ね!」
ミエとダズはガーラに近づいて、カボトレントを倒したことを喜ぶ。
「…………」
ガーラは恥ずかしそうに後ろを向いた。
「お前達も手伝ってくれたからな」
こうして、ガーラ達は無事にクエストをクリアすることができた。
クエスト中にずっとトイレに篭っていたリトライダーは報酬を受け取ることができなかった。
さらにその腹痛は3日ほど続くのであった。
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今回の話はポンコツ冒険者三人とガーラの物語です。
本編の洞窟の話が終わった後あたりの話です。まだ本編の投稿が間に合ってないかもしれないですが、その場合はお許しください。
今後もいろんなキャラの話を書く予定なので、よろしくお願いします!!