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第1話 ちょっと長い前置きは、ある日の夜 (1)

「お兄ちゃん、未だこんな夜遅くまでいたのかい?」

「えっ? ああ、所長さん……。はい。未だお店の片付けが終わらないのでいました」

「ああ、そうなのかい……。じゃ、気をつけて。車で事故をしないようにお帰りよ」

「は、はい! ありがとう御座います。所長さん……。所長さんも帰り。車の運転には気をつけてお帰りください」、「くださね」と。

 ここは広島県の片田舎──。中国山地の小さな国道沿いにある小さな農協の購買部──。

 僕はその購買部のお店の前──店頭に場所を借りて商い。販売業と言う自営の商いをさせてもらっていた。していたのだ。

 でッ、購買部のお店の方が閉店をしたので、只今、僕が使用させてもらっていた場所に展示していた商品や子に持つ、仕事道具を片づけている最中なの

 するためにと、自身のマイカーへと移動の最中に、出店していたお店の片付けの最中の僕と会ったと言う訳でね。

 その後二人でこんな会話を続けてね。最後に所長さんは、

「うん、ありがとう。お兄さん。来月もまたよろしく頼むよ。じゃ、またね~」と。

 僕に背を向け、自身の手を振りながら、この場を去る。去り行くのだ。

 でッ、そんな所長さんの背を僕は見詰めながら軽く会釈と、自身の口を開いて。

「所長さんお疲れさまです。また、来月もよろしくお願いします」

 と、告げる。

 そして僕は告げ終えると、また無我夢中でお店の片づけを始めるのだよ。

 この薄暗い空間……と、いうよりも?

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