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十一 小さな胸を痛めてた

 小学校に入った娘が、元気がない。

 どうしたのか聞くと、

「やだな。やだな。あした、ちのけんさするんだよ」
 と悲しそうに言う。

「そうなのか。おちいて、名前書いて、問題をよく読んで、するんだよ」
 と話すと、娘は不思議そうな顔をしている。

「知能検査だろう?」

 私は、学校からの連絡に書いてあったテスト方法を説明してあげた。

「血をポタリと、とられるとおもった!」

 娘は、恥ずかしそうに、顔を赤らめて笑った。

(了)

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