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第8話 ホトワのマホウ

 大きな木の下で休んだが、やっぱりのどの渇きが強くなってしまった。
「なあホトワ、このあたりに水を売っている店とかはないのか?」
さっきまでの道はずっと田んぼが広がっていたから、この先もあまり期待はしていないが……。
「売り物ではないのですけど、おいしい水を汲める場所なら知ってます。ただ……」
「ただ、どうしたんだ?」

 「実はその場所にはモンスターたちがたくさんいるという噂があって、戦えないt命の危険があるみたいで……」
確かに今の俺たちは武装が十分ではないな。
「このあたりに武器屋とかはないのか?」
「あることはありますけど、武器の使い方とかってわかるんですか?」
今まで武器どころか包丁すらまともに持ったことがないからな。
武器が使えないなら、魔法しかないのか?

 「この世界に魔法とかいう概念はあるのか?」
「はい、私の村にはいませんが、魔法使いは都会に行くと結構いるらしいですよ」
マホウがあるということは、それをうまく使えたりはしないだろうか……。
この「何でも装置」でなにか……。


 そうだ!この「呼」というボタンだったら物を吸い込めるのではないのだろうか。
そして「放」を押せば相手に攻撃とかできたりしないだろうか。
もしこれがいけるんだとしたら武器がなくても大丈夫だな。

 「トホワ、炎を起こせるか?」
「火起こしですか?ちょっと待っててくださいね」
彼女は近くの声だと葉っぱをかき集めてきた。
それを地面に置くと何かを唱え始めてた。
なにをしているのだろうか。
 彼女が何かを唱え終わると葉っぱに火が付いた。
「もしかして、ホトワは魔法使いなのか?」
「これって魔法なんですか?」
「ああ、これは立派な魔法だ」
「これが魔法というものだったんですね」
魔法をこんなに簡単に出せるなんて。
ホワトはすごい人なのかもしれない。
 
 ホトワの付けてくれた炎に手を近づけて、「呼」を押すと予想通りに炎がベルトに吸い込まれていった。
そして手をもう一回同じ場所に近づけて「放」を押すと火が出た。
予想通りだ。
 でも、これだと一回出したら終わりだな。
「なあホトワ、消えない炎とかって作れないか?」
「作れますよ、でも何かの容器の中に入れないと危ないですけどね」
容器か。
屋台の中をあさってみると石みたいなものでできているツボが出てきた。
「これの中でもいいのか?」
「はい、やってみます」

 ホトワがさっきと同じように唱えると、ツボの中に火が入った。
そしてそのツボごと「入」を使って装置の中に入れた。
これで火属性の攻撃ならいつでもできるようになったぞ。
これで安全に水を汲みに行けるな。

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