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03


 そして月曜日から普通の授業が行われた。
まだ入学したばかりなので授業は、午前中までだった。
 給食を食べて掃除をした後に下校になる。

 授業は、国語だとまずは「あいうえお」などの
読み書きから始まった。
 前世は、高校生だったので簡単に書ける。
私は、ノートにスラスラと書いていた。

 チラッと後ろを見ると煌君は、退屈そうに鉛筆をクルクルと回しながら外を見ていた。
 いつも外を見ているけど、何を見ているのだろうか?

 私も気になり外を見てみる。
1階からだとグランドが見えた。すると雀の鳴き声が聴こえていた。
 雀を見ているのかしら?

「あ、こらこらオーベロンさん。
 よそ見をしていたらダメよ!
妖月さんもちゃんと前を向きましょうね」

 よそ見をしていたので小山先生に注意をされる。
私は、慌てて前を見る。
 しかし気になり、またチラッと後ろを見た。
煌君は、気にすることなくまだ外を見ていた。

 彼もまた何を考えているのか分からない。
でも何故かそれが魅力的に感じた……。
 仲良くなりたいと思ったのだった。

 その後、授業が終わり給食を食べて、お昼休みに遊んだ。
 だが彼は、誰とも関わろうとはしなかった。
クールというかやっぱり一匹オオカミみたいな印象だった……。

 友達とか欲しくないのかしら?
自分は、友達になりたいと思ったが、どうやって関わったらいいか分からない。
 そもそも異性の友達が居ないため、どう話しかけたらいいかも分からないでいた。

「カレンちゃん。どうしたの?
一緒に外でボール遊びしよう~」

「う、うん」

  私は、友達になった子達と外でボール遊びをする。
その後も掃除をして下校時間になるが、彼の態度は変わらない。

 帰りは、近い町内の子と集まり下校する事になっているのだが彼だけは、さっさとグループから抜け出して帰って行く。

 あ、待って行っちゃう。
私は、何故か彼の後を追いかけた。
 彼が獣族なら家は、どの辺なのだろうか?
そもそも追いかけてどうしたいのだろうか?
 なのに、どうしてか追いかけないといけない気がした……。

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