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遺跡

 「はぁ……」

 朝日を見るのを逃した…… ってかアソコで寝たのか俺、よく寝れたな、本当に疲れでも溜まってんのか? 終わったら、休もう

 「どうせ暇だし、ココの未開拓の所を只見るって言うのも良いだろ、置き手紙も書いたし、片方は気付くだろ、多分」

 ソレにしても、暗いな、この未開拓の場所、洞窟とかに入ってねぇのに暗過ぎてよく見えねぇ、一応氷の目印(あしあと)は有るから多分帰れはするだろうが、問題は体内時計か 冷気放ってるから野生動物は近づいては来ないと思うが、念を入れて剣も出しておこう

 そうこう考えながら歩いていると、途中土の硬さが変わった様な感覚を覚え、少し立ち止まった。

 「普通の地面より硬い? 土じゃ無くて、コレは、岩? 岩にしては何か平らだな」

 何か見られたく無いのが有るから誰かが暗くして隠したのか? でも何の為に

 「光を出す道具…… 能力借りるぞ太陽」

 手に炎を出し、周りを見渡すとと二つの柱以外何も無かった。ソレを確認すると、ゆっくり中へと入っていった。数分程歩くと、何かの台座の様な物が中央に置いてあり、周りには二十二の椅子が有った。 そしてその椅子には数字が刻まれていた。

 「何かの儀式用の物?」
「ココに、何の様だい?」

 声のした方向を向くと、自分より少し年上の様な見た目だったが、実際はもっと歳が離れていそうな感覚を覚え、混乱していた。

「ココで何してる」
「ソレ、コッチの台詞なんだけど…… ちょっと住んでるって感じかな、最近来たばかりだけど、君、僕を探しに来たって口じゃ無さそうだね、迷子?」
「散歩してただけだ、ソレよりお前、不老不死か何かか?」
「こんな所まで散歩しに来るなんて変わってるね、不老不死かどうかは…… 不老かもしれないけど、不死は違うね、後君、その炎はどうやって?」
「? 借りた能力」
「だよね」

 何だコイツ、話題探しでもしてんのか?

 何を知りたいのか分からない質問に累は答えるが、なぜその様な事を聞くのか最後まで分かることはなかった。

 「だいたい分かってきた」
「お前……」
「じゃあ、ちょっと失礼。又今度ね、後この事黙ってて」
「おま⁉︎ ちょっと待て‼︎」
「あまり心配かけない様にね」

 そう言うと生身ではあり得ない速度で動き、暗闇へ消えていった。

 「何だったんだアイツ……」
「累本当に見つけれた」

 振り返るとニーナが近くにいた。 なぜ分かったのか聞くと、羅針盤を見せ、ソレで場所が分かったと説明してくれた。 しかもソレは先日ダンジョンで倒したモノが持っていた物だと言う

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