02
「うわぁ~凄い。ドレスってこんなにあるものなんですね!?とれも素敵……」
この中から一点を選ばないといけないなんて迷ってしまうわ。
いろんな種類のウェディングドレスを見ていると女性店員さんが、こちらに来た。
「良かったらご試着なさってみては、いかがですか?」
「えっ?着てみてもいいのですか?」
「はい。試着してみると自分のサイズに合ったドレスが、見つかるかもしれませんよ」
そう言われると……着てみたくなってくる。
チラッと課長の方を見るとコクりと頷いてくれた。
「試着させてもらえ」
「はい。ならお願いします」
私は、早速ドレスを選び試着室に案内してもらった。
最初に選んだのは、白いドレスだ。
あちらこちらに花柄の模様が散りばめてあり可愛らしいデザインだった。
後ろのファスナーを締めると試着室のカーテンを開けた。
「課長。どうですか?」
自信満々に課長に尋ねてみる。
だが課長は、硬直したままだった。
あれ?課長……?
私は、心配になってしまう。似合わなかった?
「あの……課長。似合いませんか?」
「まぁまぁ……だな。馬子にも衣装と言ったところだ。
しかし、それだと少し若過ぎるだろ?
お前……今、年いくつだ?」
すると咳払いするとブツブツと文句を言ってきた。
何気に失礼だし……。