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「彼女には、結婚しても仕事を続けて貰おうと思っています!」

 すると課長が私の代わりに答えてくれた。
課長……!?私、仕事を続けても……いいの?
 ドン引きしているぐらいだから反対されるかと思っていたから驚いた。

「誠。家庭と仕事の両立は、大変だぞ。
 子供が産まれたら、なおさらだ。
その上に経営となると負担も大きいだろう」

 お父様の言葉は、確かにと思った。
実際に仕事が忙しい日は、かなり家事をサボり気味になっている。
 その上に子供が産まれたら、なおさら大変だろうな。
私は、両方も出来るほど器用ではないし……。

「分かっています。その時は、俺も家事や子育てに協力するつもりです。
 家事も独り暮らしで慣れているし、子育ても裕太の世話で慣れている。
 出来るだけ彼女のサポートをして幸せな家庭を築いて行くつもりです」

 課長は、真剣な表情で気持ちを告げてくれる。
そこまでして私との結婚を考えてくれていた。
 心臓がドクンッと大きく高鳴り熱くなった。

「わ、私も出来るだけ課長……誠さんに迷惑にならないように精一杯努力をします。
 だから誠さんとの結婚を認めて下さい」

 課長の想いを応えるように深々と頭を下げた。

「顔を上げて下さい。
私達は、結婚を反対している訳ではありません」

「えっ?なら……」

「息子は、私に似て不器用な所もありますから、それで誤解しないか心配だったんです。
 でも、あなたを幸せにしてくれると信じています。
不束な部分もあるでしょうが、これからもよろしくお願いします」

 私は、顔を上げると代わりにお父様が頭を下げてくれた。

「あ、いえ……こちらこそ。よろしくお願い致します」

 私は、慌ててもう一度頭を下げた。
どうやら結婚を承諾してくれたみたいだ。良かった……。

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