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「あの……宮下菜々子です。
 不束な者のですが、よ、よろしくお、お願いします」

 あまりの恐怖と緊張でテンパってしまう。
すると短く「誠の父です」と挨拶してくれた。

 父親かどうかは……見たらすぐに分かります。
それよりもこの恐怖をどうしたら和ませることが出来るのだろうか?
 すると課長が助け船を出してくれ。

「彼女は、元部下なんだが夢のために脱サラして、喫茶店を1人で経営した立派な人なんですよ。
 料理も得意で俺も何度か食べたことがあります」

 ナイスフォローです……課長。
すると課長のお父様は、ほぅと軽く声を出した。

「……喫茶店の経営ですか?お一人で?それは、凄い。
どのような感じの喫茶店なんですか?」

えっ……?
 まさかの喫茶店の中身まで聞いてくるとは……。
すると課長もそれに反応してきた。

「そういえば宮下のお店には、まだ行った事はなかったが中身も知らないな。どんな喫茶店なんだ?」

 や、ヤバ過ぎる……。
課長まで思い出させてしまった。
 ど、どうしよう……やぶ蛇だった。
さらに返事に困ってしまった。

「えっとですね……大した喫茶店ではないのですが」

 そんなの言える訳がないじゃない。
イケメンばかり集めた喫茶店だなんて……。
するとその時だった。

「ただいま~」

 裕太君の声が玄関から聞こえてきた。
ゆ、裕太君!?
 私がその声に気を取られていると課長が……。
「あぁ、甥っ子の裕太だ!」と言い教えてくれた。

 知っています。それは……もう。

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