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07


「何を言っているんだ?お前は…」

「だってお兄様があまりにも課長に似てないから。
 何で兄弟なのにこんなに違うんですか!?」

 まだ興奮が治まらない。神様は、不公平だ!
何で同じ血の繋がった兄弟なのに、こんなにも違うのだろうか?
 課長は、ヤクザの親分と思うぐらい怖い顔なのに
お兄様は、こんなにも神々しいぐらいのイケメン。
 しかも性格までも対照的。何故!?

「宮下。気持ちが漏れてるぞ?
 悪かったな、兄貴とは、顔が似てなくて……。
仕方がないだろ。兄貴は、母親似なんだから」

 ギロッと睨まれてしまう。
ビクッとその怖い顔に肩が震えた。
 し、しまった……つい本音が漏れてしまった。

「す、すみません」

 するとお兄様にクスクスと笑われた。

「アハハッ……宮下さんは、面白い人だな。
 誠にそこまで言う人を初めてみたよ!
仲がいいんだね」

 は、恥ずかしい……笑われちゃった。
恥ずかしさのあまり顔が火照りそうになる。
 するとバタバタと足音が聞こえてきた。

「遅くなってごめんなさい。
えっと……あなたが宮下菜々子さんかしら?」

そう言って現れたのは、とても小柄で綺麗な中年女性だった。
 おっとりとした感じのオーラで優しそうだ。
男性が好きそうなルックスをしている。
 この人が課長のお母様!?
いろんな意味で驚かされた。

「は、はい、はじめまして。宮下菜々子です」

「はじめまして。誠の母です。
今日は、わざわざこちらに来て頂いて申し訳なかったわね」

 ニコッとおっとりとした微笑みで言われる。
やっぱりお母様だった!?
 それに課長のお兄様の方が似ている。
なるほど……お兄様は、母親似だったのね。
 だとしたら課長は、父親似だろうか?

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