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 夕食の天ぷらは、何とか作ることが出来たけどボー然としながら食べることに。
 しかも沙夜さんは、課長の横でベッタリだし……。

「不知火君。これ私が菜々子ちゃんに教えてもらって揚げてみたの。味見をしてみて」

「はぁ……いただきます」

 課長は、沙夜先輩の揚げたサツマイモの天ぷらに手をつけていた。まるで見せつけられるように。
 何よ……課長ったら鼻の下伸ばしちゃって……ムカつく。

 大体あれから沙夜さんは、揚げ物以外は、手早く作っていた。
 どう見たって料理が苦手なんて嘘だわ!
下手ならあんな風に手早く作れない。
 あれは、私に宣戦布告するためね!?
2人きりになるために……。
そう思うとやっぱり沙夜さんは、肉食系だと思った。

「あら、不知火君ったら頬に食べかすが、ついているわよ」

 沙夜さんは、そう言いながら課長についている食べかすを取ってあげた。

「あ、ありがとうございます」

「フフッ……食べかすをつけるなんて不知火君ってまだまだ子供みたい」

 クスクス笑いながらやり取りをしているじゃないか。
課長は、かなりいい年ですが?
 しかも沙夜さんもだが、課長までたまにチラッと私を見たりしてくるし。何よ……これ?
私への当て付け?それともただ自慢がしたいの!?

 向かい側に座っているため気にしないように思っていても気になって仕方がない。
 何よりムカついてならない。くっ……イライラする。

「不知火君。ご飯のおかわりどう?」

「あ、はい。いただきます」

 課長がそう言うと沙夜さんは、よそいに行ってしまった。
 するとお互いにしばらく沈黙になる。
だが途中で何を思ったか課長が私に話しかけてきた。

「宮下。お前……さっきらから機嫌が悪そうだな。
どうしたんだ?」

 どうしたって……あんた達のせいでしょーが!?

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