04
何で?そんなに私に対して怒っているのなら関わらなかったらいいじゃない。
わざわざ関わり合おうとする課長の真意が分からなかった。嫌だなぁ……。
それに参加するなら課長に前日の事を謝罪をしないといけない。
気まずい雰囲気のまま過ごすなんて怖くて仕方がないし…。
結局仕方がなく日曜日に行われるワインのソムリエ体験コースに参加した。
「あの前日は、大変失礼しました」
「いや。あれは、さすがに俺がおとなげなかった。
いくら焦っていたとはいえ……いや、とにかく。
もう一度仕切り直しだ!」
仕切り直した……?いや、一度きりでいいし。
何でそこまでして一緒に食事に行く意味があるのだろうか?
「あの……その意味が……」
「それでは、まずソムリエの二階堂から
正しいワインの選び方や味わい方を教えて貰いたいと思います」
しかし司会の人が先に言われてしまい言いそびれてしまう。せっかく聞こうと思ったのに……。
そう思いながら司会者の方を見た。
すると……ソムリエの先生がイケメンだったのに驚かされる。まぁ、イケメンだわ!!
「はじめまして。ソムリエの二階堂です。
今日は、皆さんに正しく美味しいワインの選び方や飲み方などを教えていきたいと思います」
ニコッと微笑んできた。
ワインの説明を聞きながら、うっとりと見惚れてしまう。
あのホテルのソムリエの人も素敵だったけど、こちらは、こちらでいいわ……。
少し色黒なのが、また違ったワイド系だわ。
すると課長が不服そうな表情をしてきた。
「あれぐらい……俺にも出来る」と言ってきた。
えぇっ!課長が……!?
「か、課長もしかしてソムリエの資格とか持っているんですか!?」