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 今度は、ホワイトソースを作ることに。
スライスした玉ねぎをバターで焦げないように炒める。
 玉ねぎがしんなりしてきたら小麦粉を入れ粉っぽくなくなるまで炒めた。

 その後に牛乳を数回に分けてダマにならないように入れて混ぜながら加熱する。
 課長は、混ぜているのだがその光景は、不機嫌で凄く怖かった。
 下手に逆らったら私まで煮込まれそう……。

 私は、ビクビクしながら隣でハンバーグを焼く。
逆らわない方が身のためだと思いながら。
 チラッと周りを見ると婚活目的にしているだけあって、どのペアもいい雰囲気になっていた。

 ペアの人と楽しそうに会話をしながら作ったり、女子力アピールとばかりに男性に教えてあげたりしている。
 何だかその光景が羨ましくなる。
私も……あんな風にイケメンと楽しく作りたい。

「宮下。お前は、またキョロキョロしているな。
周りを見てる暇があるのなら代われ!」

「は、はい」

 うぅっ……どうして私は、課長とペアなの。
上司とペアを組んでも罰ゲーム以外何でもない。
 ハァッとため息を吐きながら混ぜるのを代わる。
コンソメ、塩コショウを入れトロミがつくまで、ひたすら混ぜた。

 そして耐熱皿にハンバーグと茹でたペンネ、ブロッコリー、ジャガイモを入れる。
 ホワイトソースをかけチーズ、パン粉を乗せてオーブントースターでチーズに焦げ目つくまで焼いた。

 何とかハンバーググラタンを完成させる。
他のペアと比べて明らかに焼き具合から出来栄えも違って完璧だ。
 それもそのはずだろう。このメニューは、我の喫茶店でも出しているのだ。

「では、皆さん。上手く出来ましたか?
出来た人から片付けて試食をしましょう」

杉本先生は、にこやかに言ってきた。
 あぁ杉本先生とは、ろくに会話どころか教えてもらえなかった……。
 他の男性とも会話すら出来ないし……いや、別にこれは、いいんだけどさ。
 でも、せっかく目の前にイケメンが居るのに。

「宮下。何やっているんだ?
さっさと片付けないと料理が冷めてしまうぞ」

「……はい」

 しゅんと落ち込みながら片付けをした。
片付けを終わると課長と試食をする。
 食べてみると我がお店の味だった。
うん。相変わらず美味しく出来たわ。人気なのよね……このメニュー。
 すると隣に食べていた不知火課長が納得していた。

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