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ドライブと

 車で三十分ほど走ると、拝島大師に着いた。かなり近くて驚く。
 和樹さんによるとここは達磨市もやるそうで、その時はかなり賑わうらしい。

「へえ、そうなんですね」
「休みが合えば連れて来てあげられるけど、どうだろうな」
「きっと難しいですよね」
「だよなあ」

 近くなったら決めようという話になったので、今日はお参りだけして帰って来た。おみくじを引きたかったんだけど、すっごく並んでいたから諦めたのだ。
 すぐに駐車場に戻り、今度は川越を目指す。ここでもナビに入力してから出発した。道路が混んでいなければ一時間ほどで着くという。

「わりと近いんですね」
「そうだな」

 そんな話をしながら、移動する。お正月中とあってか道路もそれほど混んでいなくて、十一時前に着いた。
 車を駐車場に停めて、移動する。小江戸と呼ばれているだけあって、町並みは時代劇で見るような感じで面白い。
 手を繋いで町並みをゆっくりと歩く。喉が渇いたので途中で喫茶店に入って休憩。

「紫音は何を頼む?」
「うー……迷うけど、オレンジジュースにします」
「了解。あ、すみませーん」

 側を通った店員さんに声をかけた和樹さんは、オレンジジュースとコーヒーを頼んでいた。このあとご飯を食べることになるから、軽食も頼んでいない。

「このあとまた町並みを見てからご飯、お土産はそのあと買う?」
「はい」

 荷物は帰る時でいいからと、和樹さんの提案に頷く。すぐに飲み物が運ばれてきて、それを飲む。
 そこでもお喋りをして、お互いに飲み終えたところで店を出て、また手を繋いで歩く。歩きながら何を買うか物色し、お昼には少し早いけど目に付いたお店に入ると、もう半分以上席が埋まっていた。

「うわ、危なかったな。早めに入って正解だった」
「ですよねー」

 おしぼりで手を拭いたあと、二人でそんなことを話す。メニューにはいろいろ載っていたけど、温かいものが食べたかったので私はグラタン、和樹さんはハンバーグのセットを頼んでいた。ここでは二人とも食後にコーヒーを頼んだ。
 話をしたりしながら待っていると、料理が運ばれてくる。いただきますをして、食べ始めた。
 食べながら話をしているうちにあっという間に食べ終わってしまう。和樹さんは本当に話題が豊富で、それに答えるだけで精一杯だ。
 コーヒーを飲んだあと、再び散策を開始する。和樹さんはお土産として他の自衛官に配るようで、お饅頭をたくさん買っていた。
 私はどうしよう……と思ったけど、受け取ってくれない可能性があるので、自分と父の分だけロングふ菓子と草加せんべい、兄のところに持って行けるようにお饅頭とロングふ菓子を購入。
 これは看病してもらったお礼も含まれている。余分に買って和樹さんに渡すと、受け取ってくれた。
 陽が傾いて来たからと車に戻り、家の方向に向かう。夕飯も食べて行こうということになったので和樹さんに断ってから父にメールを打ち、それをバッグにしまった。

「紫音、夕飯の前に抱いていいか?」
「え……は、はい」
「ありがとう」

 いきなりそんなことを言われてびっくりしたけど、前のデートの時にもそんなことを言っていたことを思い出したので頷いた。
 そして途中でラブホを見つけたらしい和樹さんはそこに車を滑らせる。ドキドキしながら車を降りると、何台か停まっていた。結構いるんだなあ……なんて考えていたら、名前を呼ばれたので慌ててついていく。
 和樹さんが窓口で話をしていて、それを遠くに聞きながらキョロキョロと見回す。といっても、何もないんだけどね。

「こっちだって」
「あ、はい」

 エレベーターがあるようで、それに乗る。手は和樹さんに繋がれているから、ドキドキが伝わるんじゃないかとちょっと焦る。鍵を見ながら部屋を探す和樹さんだけど、すぐに見つかったようで中に通された。

「紫音、今日は一緒にお風呂に入ろうか」
「う……、その……」
「前回いっぱい紫音の身体を見たんだから、今更でしょ?」

 そんなことを言われて顔が熱くなる。まあ、確かにそうなんだけど、やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしいわけで……。そんなことを考えている間に和樹さんにキスをされ、服にしがみつく。
 ちゅっ、ちゅっ、と音をたててキスをする和樹さん。

「紫音……可愛いなあ……」
「あっ、か、ずき、さ……んんっ」

 求めてくれることが嬉しくて、つい、なすがまま、されるがままになってしまう。
 お風呂からあがると水滴を拭いて、そのままベッドに寝かされる。覆い被さって来た和樹さんがキスをしてきた。
 そしてイロイロされて抱かれ、コトが終わったあと、しばらく抱き合ったまま息を整える。

「シャワーを浴びたら、ご飯を食べに行こう」
「は、い」

 チュッ、っと音をたててキスをされ、一緒にシャワーを浴びる。身支度を整えると、ラブホを出て自宅方面へと向かった。

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