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尋問

 累はリシュルに連れられ建物の1室に入った。累に付いてきた少女は扉の前で待たされ、何故あの島に居たか。何処出身なのかを聞かれ、累は嘘偽り無く答えた。

「この状況が分かって無いんですか?」
「分かる訳無いから『異世界』の日本って言ったんだ、船内でも聞かれたからな。しかしお前ら、異世界って単語に過敏に反応してるが何が有ったんだ? 事によっては殺されても文句言えないが」

 そもそもコイツらに殺されてやる義理も無いがな。
もし殺されるってなっても逃げに徹すればまだ

「答える義理は有りません。此方の質問にのみ答えてください
その主催者について知ってる事は?」
「最悪な事に一切知らない」
「ではその主催者は何をしんですか?」
「十人後半から二十人位の人間を集めて能力2つと武器の能力を、渡されたって言ったほうが良いのか? 気付いたら見ず知らずの場所にいて、『ポッケには1人にならないと出られない』って紙が有った。十中八九殺し合いをさせようとしたんだろうよ、最初はギスギスしてたがまだ平和だったよ。死人が出なかったってだけでーー」
「もう結構です。次の質問に行きます。そのデスゲームと能力は同一ですか?」
「同じだが強くなってる。氷は作るのに数秒は掛かったと思うが、今作るってなると一秒は切ると思う、後コレは予測なんだが能力が増える」

 リシュルは少し固まり、その間累は「コレまだ言わない方が良かったかも」と少し後悔していた。能力が増えるのはいつになるか分からず、下手をすればココで殺されるかもしれなかった。しかし言った事は仕方がなかった。そしてリシュルは落ち着いて聞き直してきた。

「今何か言いました? 能力が増えると聞こえたんですが」
「増えると思う。あの島、オスクウェ島だっけ?ソコで騎士擬きと戦った時、能力使えなかったんだ。このままじゃ死ぬって所でこの能力が使える様になった。
能力はコレに書いてある。ほらよ」

 累はリシュルに手帳を投げ渡した。リシュルは受け取り、"月"の書いてあるページを開きながら質問してきた」

「二十四ページ、そして"月"は二十ページ目に書いてあります」
「そうなのか知らなかった」
「最後まで聞きなさい、貴方含め二十四人居たんですか? 全員覚えてなくても、どの様な能力を持ってましたか?」
「俺要るか?」
「要りません」
「剣と、命令? と、悪魔と崩壊と衝撃波パンチ? と脚具と回復と………
多分コレが全部だ。後二十四人も居なかったと思う」
「分かりました。能力は本当にソレで全てですか?」
「俺が知る限りは、俺だって全員と戦った訳じゃ無いし全部覚えてる訳じゃ無いからな、思い出したら言う」
「分かりました。今日はココまでにしましょう
処遇は後日伝えます。そしてこの手帳は預かります。部屋を用意しますから今日はソコから出ない様に、外に居るニーナに場所を伝えておきます」

しおり